通信技術の進歩により伝送容量が増加する中、遠隔で手術を支援するロボットについてはこれまでアイデアよもやま話 No.5402 進化を続ける遠隔手術システム!やアイデアよもやま話 No.5523 可能性が広がる次世代通信技術「IOWN」!で触れました。
そうした中、4月7日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で遠隔での手術指導による医師の育成について取り上げていたのでご紹介します。
4月7日にオープンしたシスメックス株式会社の都内の実験施設(東京・港区)、行われたのは手術を遠隔操作で指導する実証実験です。
模擬手術の現場は約300km離れた愛知県内、若手の医師が操作する手術用ロボットを東京にいる指導医も同時に遠隔操作出来る仕組みです。
手術の進行に合わせて東京にいる指導医にバトンタッチ、離れた場所にいる熟練の医師から指導を受けることで若手医師のスキルアップが望めるとしています。
遠隔指導を受けた医師は次のようにおっしゃっています。
「心強いですね。」
「自分では中々上手に出来ないっていうところで操作権を渡して、「このようにやればいいんだよ」っていうふうにしていただける。」
「300km離れている距離を感じさせない、隣で指導を受けられているというような感覚です。」
一方、指導医師である藤田医科大学の宇山一朗教授は次のようにおっしゃっています。
「実際に現地に出向いて指導するのは限界がありますので、どこにいても(指導を)受けられる時代はそう遠くなく来ると思います。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
宇山教授も指摘されているように、近い将来、ネットさえつながっていさえすれば、経験豊かな医師が地球上のどこにいても遠く離れた場所にいる若い医師の手術技術を育成したり、手術中の経験の浅い医師をサポートしたりすることが出来るようになるのです。
ということは将来的には、国際手術支援センターを新たに設け、ここに経験豊富な医師を常駐させ、この施設と世界中の主な病院をネットでつなぐことにより、一流の医師による遠隔操作での手術を受けることが出来るようになるのです。
こうした状況はまさに手術革命と言えます。
なお、こうした遠隔操作は手術以外にも工場の複雑な機械操作などいろいろな分野で適用が可能なのです。
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