2023年05月11日
アイデアよもやま話 No.5578 一瞬にして再生紙をつくる乾式オフィス製紙機!
たまたま見ていた、2月3日(金)放送の「木下容子ワイド!スクランブル」(テレビ朝日)でセイコーエプソン株式会社の乾式オフィス製紙機について取り上げていました。
しかし、その内容は聞き流してしまったので、詳細を知りたくなり、セイコーエプソンの公式ページ(こちらを参照)を参照した結果、その一部をご紹介します。

・乾式オフィス製紙機「PaperLab A-8000」はエプソンが独自に開発したドライファイバーテクノロジー(DFT)を用い、環境負荷を低減した古紙再生を実現した。
・機器内の湿度を保つために使用する少量の水を除いて、製紙工程に必要な「繊維化」、「結合」、「成形」の3つのステップにおいて水を使用せずに紙を生産する。
・機密書類処理の観点からは、外部に持ち出すことなくその場で機密情報を完全抹消し、さらに紙繊維を損傷しない、といった特長により機密紙を再生することにも適する。

以上、セイコーエプソンの公式ページの一部をご紹介してきました。

なお、アイデアよもやま話 No.5569 SDGsの達成 その1 つくる責任、つかう責任!でもコアレックス信栄株式会社による、古紙を原料とする、再生紙100%のトイレットペーパー、ティッシュペーパーの製造技術についてお伝えしました。
ただ、この方法では大量の水が必要なプロセスがあります。
それに比べて、今回ご紹介した乾式オフィス製紙機はほとんど水を必要としません。
また、一般的に機密文書の廃棄においては、文書を裁断したり、いろいろと手間がかかります。
それに、誤ってそのまま廃棄業者に渡ってしまうと、機密文書が漏洩するリスクが生じます。
そうした中、乾式オフィス製紙機であれば、社内で簡単に情報を完全抹消し、更に再生紙を作ることが出来ます。
ですから、ある程度の規模の企業においては、これまでの紙の廃棄処分から乾式オフィス製紙機の導入に切り替えることは、SDGs、および機密保持の観点からお勧めだと思います。

しかし、そもそも紙のライフサイクルには以下のようなプロセスがあります。
・木材から製造する
・書類などを保管するためのスペースを確保する
・廃棄処分する
・あるいは再生紙にリサイクルする

ところが、ペーパーレス化すれば、こうしたプロセスは不要になります。
ですから、SDGsの観点からすれば、やはりペーパーレス化を進めることが望ましいのです。
ということで、紙のリサイクルはSDGs達成のための通過点と言えます。

 
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