2023年05月06日
プロジェクト管理と日常生活 No.816 『ベンチャー企業成長の課題と解決策』!
これまでアイデアよもやま話 No.5565 2023年宇宙の旅 その1 月で暮らすための技術!などで何度となくベンチャー企業の活躍についてご紹介してきました。
そうした中、昨年12月8日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でベンチャー企業成長の課題と解決策について取り上げていたのでご紹介します。
なお、日付は全て番組放送時のものです。

岸田政権が後押しすることでスタートアップも随分広がりを見せていますが、現在の課題について、番組コメンテーターでニッセイ基礎研究所の上席研究員、久我尚子さんは次のようにおっしゃっています。
「人材不足や資金とか、技術はあるものの事業化しにくいというような多くの課題があると思うんですけども、資金の面は海外から持ってくるというような考え方もあるので、私は特に人材の面が課題だと思っています。」
「調査結果があるんですけれども(こちらを参照)、正社員の副業希望が約4割あるんですけども、一方で全面的に副業を禁止している企業が45%もあるということなのです。」
「ですので、創業すること自体も大変ですけど、創業した後に事業を拡大する時の人材確保もすごく難しいということが分かります。」
「(やる気があるのに、会社が副業を禁止しているというのは非常にもったいないですが、副業を進めることがスタートアップの躍進につながると見ていいのかという問いに対して、)スタートアップにもつながるんですが、既存の企業にもつながるんですね。」
「今、“VUCA”の時代と言われています。」
「変動性とか不確実性、複雑性、あいまい性、頭文字をとってVUCAと言うんですけども、要するに先行きが不透明で将来予測が難しい時代ということなんです。」
「既存の企業もビジネスを進めるうえで、多様なバックグラウンド、スキルを持った人材確保が必要ですし、また企業として、社員1人1人の一生を背負っていくというのも中々難しい時代になってきていますので、副業を促進するなどして、人材を流動化する。」
「そうすると、企業自身を守る術にもなってくると思います。」
「(一方で優秀な人材が大企業に偏らないということにもつながるのではという指摘に対して、)そうですね。」
「ですので、この流れが強まればスタートアップの人材難の解決にもつながりますし、個人としては究極の雇用対策になると考えています。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

なお、アイデアよもやま話 No.5475 日本の宇宙ベンチャーの取り組み事例 その1 「手のひらサイズ」の人工衛星!でもご紹介した株式会社アクセルスペースの公式ページには以下の記述があります。

アクセルスペースは約110名の社員が活躍する宇宙スタートアップ企業です。
メンバーの多様性も強みです。全社員の3割は外国人社員で、会話には日本語と英語が飛び交います。また、転職者の8割以上は宇宙業界未経験者。新しい発想が宇宙ビジネスに革新をもたらします。

宇宙は夢とロマンーそのような認識は、もはや過去のものになりつつあります。小型衛星が登場し、宇宙利用のハードルが大きく下がったために、民間企業によるビジネス活用が急速に広がっています。やがては、私たちの日常生活へも浸透していくことになるでしょう。宇宙が「普通」になるその日まで、私たちは前進を続けます。

技術の進歩とともに、小型衛星は社会にとって欠かせないインフラに成長しつつあります。アクセルスペースは小型衛星ビジネスのパイオニアとして、衛星の持つユニークな機能・データを活用したサービスをさまざまな産業のお客様に提供しています。

以上ですが、このようにアクセルスペースは転職者の8割以上は異業種からであったり、全社員の3割は外国人社員であったりといった従業員で構成されています。
こうしたことから、社員から様々な角度からの突飛なアイデアが期待出来ます。

また、小型衛星は社会にとって欠かせないインフラに成長しつつある中で、アクセルスペースは小型衛星ビジネスのパイオニアとして取り組んでいるのです。
ですから、アクセルスペースは宇宙ビジネスにおけるGAFAのような存在になる可能性を秘めております。

ということで、是非アクセルスペースには小型衛星の特徴を最大限に生かして、産業界のニューフロンティア、宇宙でのビジネスを展開していっていただきたいと思います。

さて、番組、およびアクセルスペースの事例などを通してベンチャー企業成長の課題と解決策について以下にまとめてみました。
(課題)
・創業時、および創業した後に事業を拡大する時の人材確保が非常に難しい

(解決策)
・従業員のリスキリング(参照:アイデアよもやま話 No.5401 今、注目されているリスキリング!
・国内外の人材の流動性
 -副業の促進
 -転職の促進
 -海外の人材活用の促進
・テクノロジーの活用(AIやロボットなど)
・少子化の歯止め

勿論、こうした課題や解決策はベンチャー企業のみならずその他の企業にもあてはまります。
しかし、現在のようなテクノロジーの進化の激しい時代にはこうした時代の荒波に敏感に反応して新たなビジネスを切り開くベンチャー企業にこそ、こうした課題解決がし易い環境が求められるのです。

 
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