2023年05月01日
アイデアよもやま話 No.5569 世界の異常気象やコロナ禍、戦争などを狙うビジネス!
1月24日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界の異常気象を狙うビジネスについて取り上げていたのでご紹介します。
なお、日付は全て番組放送時のものです。

日本は10年に一度と言われる寒波ですが、一方でヨーロッパは記録的な暖冬になっているということで、世界的に気候に異変が生じています。
解説キャスターで日本経済新聞 編集委員の滝田洋一さんは次のようにおっしゃっています。
「そこで日本の気象庁が先週、昨年の世界の異常気象をまとめたんですよね。(こちらを参照)」

いろいろありますが、赤が高温だったところ、青は低温、雨が多かったところは緑、そしてビックリマークは災害などとなっています。
ヨーロッパは、夏場高温でしたし、雨も少なかったです。
一方、南アジアではパキスタンなどで洪水がありました。
異常気象への取り組みは世界中で欠かせなくなっています。
こうした状況について、滝田さんは次のようにおっしゃっています。
「これを見越して、世界のマネーは動き出していると思うんですよね。」
「アメリカのケリー気候問題特使が温暖化対策の基本はマネー、マネー、マネーって言ってるわけですね。」
「シティグループのCEOも投資先、日本に注目するっていう、要するに岸田政権の150兆円のGX(グリーントランスフォーメーション)投資を狙っているんだと思うんですよね。」
「要するに“主体性と戦略性”を持たないと美味い汁を吸われちゃうから、そこは注意が必要です。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

確かに大なり小なり、何か出来事が起きれば、以下の事例のようにその陰で常にマネーが動いているのです。
・新型コロナワクチンで大儲けの製薬会社(こちらを参照)
・紛争の裏で軍需産業と大国が武器ビジネスで大儲け(こちらを参照)

要するに、製薬会社は莫大な開発コストをかけて自社で開発したワクチンや治療薬などが売れる機会を口には出さないものの待ち望んでおり、新型コロナウイルスのパンデミックが起きた際には莫大な利益を上げることが出来るのです。
一方で、私たちは新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、多少お金がかかっても自分が感染しないようにワクチン接種を望み、感染してしまったら治療薬を必要とします。
ですから、こうしたケースではほぼ製薬会社の言い値が通ってしまいます。(暴利を貪ったモデルナの事例はこちらを参照)

また、武器製造会社にとって、ロシアによるウクライナ侵攻のような大規模かつ1年以上にわたる長期の戦争はまさしく稀にみる特需です。
戦争が長引けば、長引くほど儲けが膨らんでいきます。
しかも、新兵器の投入であれば、実践を通してその効果をアピールすることが出来ます。
また武器製造会社にとって、戦争や紛争は自社製兵器の性能を試す絶好の機会でもあるのです。

ちなみに、こちらの記事には以下の記述があります。

アメリカメディアによると、もともとウクライナはヨーロッパ最大の武器密売拠点の一つとされ、現在の状況は、「闇市に先端兵器を無限に供給しているようなもの」として、遠く離れた紛争地でそれらの武器が使用されるのではとの懸念の声もあがっている。

ですから、欧米各国からウクライナに供与された大量の武器の一部は他の紛争地に流れる懸念があるというのです。

一方、世界中の投資機関は常にどこに投資をすれば最大限の儲けを手にすることが出来るかという視点で投資を行っているのです。
ですから、新型コロナウイルスのパンデミックに際しては製薬会社の株を、そしてロシアによるウクライナ侵攻に際しては武器製造会社や海運業界の株を購入することで大きな利益を上げているのです。
ですから、今回ご紹介した、岸田政権の150兆円のGXもGX関連の企業や投資機関からすれば絶好のチャンスというわけです。

こうしてみてくると、“ヒト・モノ・カネ”と言われるように、国の政策を実行に移したり、新製品や新サービスの開発にはマネーも大なり小なり欠かせません。
一方、必要悪とも言える兵器産業も同様にマネーが大なり小なり欠かせません。
要するにマネーには“色がない”のです。
問題は、いかに有効な使い道にマネーを効率的に使うかなのです。

ということで、今、世界的にDX(デジタルトランスフォーメーション)やGX、あるいはSDGsに注目が集まっていますが、こうした取り組みを進めることはとても望ましいのです。
ただ、こうした関連企業がいかに安く製品やサービスを提供するか、そしてこうした商品を国や企業がいかに安い価格で購入するなどして効率的に成果を上げるかが問われるのです。

ということで、特に政府、および官庁には“主体性と戦略性”を持って、税金を有効に使い、効果的、かつ効率的にDXやGXなどに取り組んでいただきたいと思います。

 
TrackBackURL : ボットからトラックバックURLを保護しています