2023年02月06日
アイデアよもやま話 No.5497 日本の玄関口、羽田空港エリアが様変わり!
昨年10月6日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で様変わりする羽田空港エリアについて取り上げていたのでその一部をご紹介します。 
なお、日付は全て番組放送時のものです。

日本の玄関口、羽田空港を中心としたエリアが今、大きく変わろうとしています。
政府の水際対策の緩和でインバウンドへの期待が高まっていますが、この地域ではインバウンドだけに頼らない地域づくりを進めているのです。

住友不動産が手掛ける複合施設、羽田空港第3ターミナル直結のショッピングシティ、「羽田エアポートガーデン」が公開されましたが、1月31日にオープンします。(こちらを参照)

また、住友不動産ヴィラフォンテーヌが開発した「ホテル ヴィラフォンテーヌ」は今年12月にオープンするということです。
今後、期待が高まるインバウンド需要ですが、狙いはそれだけではありません。
海外の要人なども泊まれるスイートルーム、その狙いはビジネス客です。
施設には約1000人収容の広いイベントスペースの他、企業がセミナーなどに使える大きな議室を用意、ビジネス利用の外国人客が増えることを予想しています。

海外からのビジネス客を狙う動きは他にもあります。
先ほどのエアポートガーデンからクルマで数分のところにあるキングスカイフロント、約70の医療関係機関が集まっています。

ナノ医療イノベーションセンターでは最新のがん治療の基礎研究を海外の研究機関と共同研究しています。
目につくのは外国の研究員の姿、インドネシアやバングラディッシュなど、約3分の1は海外からの研究員です。
ドイツから来日したナタリーさんは短期留学で8月に来ました。
ドイツでは出来ない実験が出来るので絶好の機会だとおっしゃっています。
来月には中国から新たに研究員を招く他、ドイツから講師を招いてセミナーを開きます。
海外の優秀な人材を呼び込もうとしているのです。
ナノ医療イノベーションセンターの片岡一則センター長は次のようにおっしゃっています。
「日本だけでなく、アジアのいろいろなスタートアップがここに関心を持っています。」
「ですから、言ってみれば、日本にそういうものを呼び寄せて、日本から世界へ、更に日本で成長する。」
「気軽に会って、気軽に話せて、ネットワークが出来て、人が動く、これが大事です。」
「羽田の対岸に臨床施設が入るというお話もありますから、その4つ、基礎研究、レギュレーション(規定や規則)、臨床研究、産業化、これが一つの地域で全部出来るのは非常に強みだと思います。」

この施設の川向うには増築を進める羽田イノベーションシティがあります。
ここには病院が出来る予定で医療の基礎研究を実際の治療のため、実用化することが期待されています。
元々この施設は2020年に一部が開業、訪日外国人客をターゲットにしていましたが、コロナを機に方針を改めました。
鹿島建設の谷口直輝さんは次のようにおっしゃっています。
「新しい産業やサービスをお持ちの企業様が世界に羽ばたいていくような、そういった機能をここに有することで、アジアを代表して新しいハブ機能としても企業様にご利用いただきたいな。」
「羽田地区と殿町地区(キングスカイフロント)と連携して、世界をリードするようなイノベーション拠点をつくっていこうと。」

これら3つの施設が連携して、このエリアの活性化をどんどん進めていきたいといいます。

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

今後、期待が高まるインバウンド需要に応えて「羽田エアポートガーデン」が1月31日にオープンされるということですが、今回注目したいのは約70の医療関係機関が集まるキングスカイフロントです。
その中の一つ、ナノ医療イノベーションセンターでは最新のがん治療の基礎研究を海外の研究機関と共同研究しており、外国の研究員の姿が目につくといいます。
そして海外の優秀な人材を呼び込もうとして、海外から講師を招いたセミナーも開催されるといいます。
こうしたことから、日本だけでなく、アジアのいろいろなスタートアップがここに関心を持っているといいます。
更に、基礎研究、レギュレーション、臨床研究、産業化、これらが全て羽田周辺地域で出来るのは非常に強みになります。

なお、医療関係ではiPS細胞などの再生医療も日本は進んでいます。
また、医療関係以外でもAIやロボットなどの先端技術も今後の成長が期待されています。
ですから、こうした将来性のある先端技術について、今回ご紹介したような、世界をリード出来るイノベーション拠点をつくっていくことは国内外の優秀な人材の確保においてもとても有意義です。
こうした優秀な人材が集まることがこれまで十分な成果が得られなかった人材の育成にもつながるからです。(参照:プロジェクト管理と日常生活 No.802 『“アベノミクス”の成果と課題』
更にこうした取り組みの成果として、ベンチャー企業が国内で次々に誕生して、経済が活性化していけば、賃金上昇、失業率の低下、更に少子化対策にも貢献出来ます。

ということで、政府には国家戦略として、今後成長が期待出来る複数の先端技術分野における国際イノベーションセンターを設立していって欲しいと思います。

 
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