2023年01月04日
アイデアよもやま話 No.5469 KDDIによる無人コンビニの取り組み!
昨年9月13日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でKDDIによる無人コンビニの取り組みについて取り上げていたのでご紹介します。
なお、日付は全て番組放送時のものです。

東京・渋谷に今日、ロボットを活用した次世代型の無人店舗がオープンしました。
開設したのはKDDIです。
なぜ通信事業者が日用品を販売するのでしょうか。

ロボットアームがつかんだのはローソンの人気スイーツ、このロボットが活躍しているのは東京・渋谷にあるAUショップに併設されたauミニッツストア渋谷店です、
フードデリバリーアプリ「menu」からこちらの店舗を選び、飲み物やデザート、コストコの日用品など約70種類の商品の中から買いたい商品を注文すると、店の裏側では注文された商品が入っている棚が自動で動き、ロボットアームが袋詰めまでやってくれます。
お客は都合の良い時間に商品を直接取りに行くか、デリバリー(配送料300円〜)を選ぶことが出来ます。
店舗を設置した狙いについて、KDDI ビジネス開発部の武田裕子さんは次のようにおっしゃっています。
「現在はスマホを中心としたデジタル上の接点に移ってきていると考えています。」
「で、このようなお客様のモバイルからのオーダーに応える実店舗側の仕掛けとして、ネットワークと連動したロボット店舗がお客様の選択肢の一つになるのではないか。」

今後は若者に人気のブランドや店舗の商品を500種類まで増やし、利用者を増やしたい考えで、武田さんは次のようにおっしゃっています。
「auの通信を契約していただいているお客様が普段の生活の中でもauとの接点を設けていただきたい。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

これまで一般的にAIやロボットの活用は研究開発から商品の配送までのビジネスプロセスの一部で取り入れられてきました。
そうした中、通信事業者のKDDIがロボットを活用した次世代型の無人店舗がオープンしたというのです。
しかも、お客がスマホでフードデリバリーアプリ「menu」からこちらの店舗を選び、約70種類の商品の中から買いたい商品を注文すると、お客は都合の良い時間に商品を直接取りに行くか、デリバリー(配送料300円〜)を選ぶことが出来るというのです。

要するに、商品のサプライヤーの観点からすれば、AIやロボットの活用をベースにした無人店舗が展開出来るのです。
そしてデリバリーについては、Uber Eats(ウーバーイーツ)などのデリバリー代行サービス業者に依頼することが出来ますが、近い将来には自動運転車やドローンなどに取って代わられると見込まれます。
またユーザーにとっても注文しておけば、いつでも都合の良い時間に店舗に出向くか、有料ではありますが商品を自宅まで届けてくれるのです。
ですから、KDDIのような既存のIT企業、あるいは新規のベンチャー企業にとってもこのような無人店舗関連事業に進出するチャンスが到来したと言えます。

しかし、考えてみれば、アマゾンなどのネット通販業者では既にスマホやパソコンから商品を注文すれば、全国どこでも商品を届けてくれるサービスを展開しています。
ですから、アマゾンなどのネット通販業者が既存のコンビニと提携して無人店舗を展開すれば、短期間のうちにKDDIが取り組み始めたようなサービスをスタート出来るのです。
こうしてみると、ネット通販業者にとってもコンビニ業者にとっても、DX(参照:アイデアよもやま話 No.5387 DXに政府も重点的に投資する方針だが、・・・)の活用による双方の提携は事業の拡大につながると思えてきました。
ですから、小売業を巡る新たなビジネスモデルを巡って、既存のネット通販業者、コンビニ業者、そして既存のIT関連企業、あるいはベンチャー企業による覇権争いが今後展開されると思われます。

なお、ユーザーにとっては、コンビニの陳列棚を眺めるのも時にはささやかな楽しみの一つだと思います。
ですから、こうした需要を満たす余地は残しておくべきだと思います。

 
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