2022年08月09日
アイデアよもやま話 No.5342 ロボットだらけのレストラン!
これまで飲食業界におけるロボットの活用について、アイデアよもやま話 No.5092 ”分身ロボット”の広がる活用!アイデアよもやま話 No.4684 駅そば ロボットが調理!などでお伝えしてきました。
そうした中、4月20日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でロボットだらけのレストランについて取り上げていたのでご紹介します。 

羽田空港のすぐ隣にある商業施設、羽田イノベーションシティ(東京・大田区)に4月20日、オープンしたのは川崎重工のロボット・レストラン「Future Lab HANEDA(ヒューチャーラボ ハネダ)」、実際に体験してみました。
まずお客はスマホを使って注文します。
すると、キッチンエリアにあるロボットが調理を開始、使われているのは川崎重工業の産業用ロボットです。
一方、別なロボットが電子レンジでご飯を温め始めました。
するとその隣ではレトルトのカレーを調理、容器に注ぐ時には最後の一滴までしっかり注ぎます。
そして料理が出来上がると新たに開発されたロボット「Nyokkey(ニョッキー)」が料理を運びます。
調理から配膳まで全てロボットが対応、一切人の手を介さない無人レストラン、施設は食事代込みで1500円で利用出来ます。

しかし、なぜ今回、川崎重工はこの施設を作ったのでしょうか。
川崎重工業 ロボットディビジョン長、高木登さんは次のようにおっしゃっています。
「新しいロボットの実証実験の場と捉えていますので、本当にロボットに必要な機能は何なのか、お客さんが望んでいるものは何なのか、どういうサービスが喜ばれるのか、探りながら育てていきたい。」

こうしたロボット事業の売上高を2030年には現在の4倍、約4000億円に育てる計画です。
高木さんは次のようにおっしゃっています。
「一般の方々と実際に触れ合うところ、それからスタートアップや研究機関と触れ合うところは今まで不十分な感じだったので、今回非常に充実した施設が出来ましたので、これが今後の飛躍へのトリガーになると考えております。」

飲食業界は特に人手が不足している中で、ロボットが貢献出来る世界として注目しているということです。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

今回ご紹介した、調理から配膳まで全てロボットが対応し、一切人の手を介さないロボット・レストラン「Future Lab HANEDA」(こちらを参照)について、その特徴を以下にまとめてみました。
・お客はスマホを使って注文する
・キッチンエリアにあるロボットが調理を開始する
・一方、別なロボットが電子レンジでご飯を温め始める
・その隣では別なロボットがレトルトのカレーを調理する
・料理が出来上がるとロボット「Nyokkey」が料理を運ぶ

こうした川崎重工のロボット・レストランに実際に取り組まれている高木さんの発言から以下のことをうかがい知ることが出来ます。
・ロボットによる完全無人レストランを視野に入れて、ロボットに必要な機能やお客の要望などについて本気で取り組むステージに入りつつある
・今後の本格的なロボットを活用した飲食業界を目指して、スタートアップや研究機関の活躍の場が広がり、人手不足の解消やサービスの充実が期待出来る

なお、既に一部のレストランでは人手不足対策として配膳ロボットが導入されています。
また、こうしたロボットの活用技術は飲食業界のみならず、あらゆる業界において展開されていくと見込まれます。
ロボット、あるいはAIなどを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)はようやく芽が出てきたところで、開花は当分先なのです。

 
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