2022年08月01日
アイデアよもやま話 No.5335 注目すべきコワーキングスペース!
4月14日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でコワーキングスペースの人気ランキングについて取り上げていたのでご紹介します。 

毎年発表される「世界の都市総合ランキング」、2021年度では、1位はロンドン、2位はニューヨーク、そして東京は前年と同様に3位でした。
しかし、その指標の一つ「働き方の柔軟性」では41位から2位に躍進、シェアオフィスなどコワーキングスペースの増加が高く評価されました。
会社でも自宅でもない新たな仕事場、利用者からは以下の声があります。
「使う機会が増えてきたかなと思っています。」

「ここがオフィスとして今使っていますね。」

番組ではお役立ち情報サイト「マイベスト」がまとめた「東京都内コワーキングスペース」 の人気ランキング(2021年11月27日)を取り上げていました。
その中で番組が注目したのが8位のpoint0 marunouchi(料金 15分で275円ほか)です。
東京・丸の内(千代田区)の都心にありながら、緑に囲まれたワークスペース、専属のバリスタがコーヒーを提供するカフェを完備しています。
利用者は仕事の内容によって会社とコワーキングスペースを使い分けているようです。
point0の宇野大介取締役は次のようにおっしゃっています。
「普通のコワーキングスペースと違います。」

実は大手17社の企業が出資、もしくは協賛金を出し合ってメンバーとなり、共同で様々な実証実験を行っているコワーキングスペースなのです。
宇野さんもライオンの社員なのです。
例えば、その一画、Aゾーン、Bゾーンは温度や香りなどでハワイや高原をイメージした空間を演出、使う人の心地よさなどを検証しています。
そして“個室スペース”では生産性などが上がるのかどうか、誰でも使えるシャワーブースではパナソニック、TOA、TOTOの3社が新たな使い方を提案しています。
宇野さんは次のようにおっしゃっています。
「最終的には実証実験をベースに新しいビジネスを作っていくという目的を皆さん持っています。」

続いて5位の+OURS新宿(料金 1日3300円ほか)は新宿副都心にある新宿センタービルの49階、そこに新宿の街を一望出来る天空のコワーキングスペースがあります。
自宅ではなくコワーキングスペースを利用するメリットについて、利用者からは以下の声があります。
「朝来て今日もいい富士山の眺めだなと見て、かえるときは都庁がライトアップされてきれいだなと思って帰ります。」

「皆さん仕事をされているので“つられて集中”出来る。」

東京建物の谷口誠さんは次のようにおっしゃっています。
「在宅勤務からスタートして、より働き易い場所を求めたらコワーキングスペースにたどり着いたというのはあるんじゃないかなと考えています。」

そして1位に輝いたのはホテル、The Millenniais渋谷の中にある.andwork渋谷(料金 60分 1000円より)です。
グローバルエージェンツの奥山滉太さんは次のようにおっしゃっています。
「こちらはフロントになっておりまして、ホテルとコワーキングスペースのチェックインをする場所になっております。」

渋谷駅から徒歩6分、おしゃれなカフェ風の空間です。
ある男性の利用者は次のようにおっしゃっています。
「完全に一人で家の中でパソコンで仕事をしている状態になっているので、気分転換の意味も込めてたまに活用させてもらっています。」

そして個室のワークスペースもあります。(料金 1200円より)
仕事に疲れたら隣のベッドのスペースで仮眠をとる人もいるそうです。
そして、17時半から1時間は無料で生ビールを飲むことが出来るサービスもあり、仕事の後の1杯を楽しめます。

奥山さんは次のようにおっしゃっています。
「第3のオフィスを持つことがこれから重要になってくると思っています。」
「旅しながら働くなど、自分に合ったいろんな働く環境がこれから生まれてくるんじゃないかなと考えております。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

「世界の都市総合ランキング」(2021年度)で東京は3位でしたが、その指標の一つ「働き方の柔軟性」が41位から2位に躍進した主な要因がシェアオフィスなどコワーキングスペースの増加だと見られています。
このことは新型コロナウイルスの感染拡大阻止を狙いとした在宅勤務やリモートワークの増加が評価されたことを物語っています。
そして番組では「東京都内コワーキングスペース」 の人気ランキングの中から3つを取り上げていましたが、その料金はともかく、以下にそれら全体の特徴をまとめてみました。
・都心にありながら、緑に囲まれている
・街を一望出来る
・おしゃれなカフェ風の空間である
・専属のバリスタがコーヒーを提供するカフェを完備している
・17時半から1時間は無料で生ビールを飲むことが出来る
・個室のワークスペースやシャワーブース、あるいは仮眠が出来るベッドスペースがある
・実証実験を通してコワーキングスペースに対する使う人の心地よさなどを検証している

そして、コワーキングスペースについて利用者からは以下のメリットが挙がっています。
・景観の良さ
・周りの雰囲気による“つられ集中”
・在宅勤務からの気分転換

ちなみに、私が現役のITコンサルティングに従事していた1995年頃はチームで客先訪問を終えるとオフィスに戻って深夜までミーティングをしたり、資料の作成をしていました。
しかし、もし身近に数人で利用出来るコワーキングスペースがあれば、わざわざオフィスに戻る必要はなかったのです。

また利用拡大に伴い、個人やグループなどの用途に応じて、あるいは個人の趣向に合わせてコワーキングスペースの進化はどんどん加速していくと見込まれます。
そして、いずれ国内外を問わず、旅をしながら働く人やバーチャルオフィスしか存在しないようなベンチャー企業が登場するのではないかと思われます。

ということで新型コロナウイルスは私たちの生活を一変させるほどの影響を及ぼしていますが、一方でコワーキングスペースに代表されるように“働き方改革”を促すメリットがあるのです。

 
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