2022年06月26日
No.5304 ちょっと一休み その813 『ロシアは意外としぶとい』
3月9日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で経済制裁されても意外としぶといロシアについて取り上げていたのでご紹介します。 

ウクライナ侵攻によりEUやアメリカ、日本などから経済制裁を受けているロシアですが、こうした状況について、ロシア経済に詳しいN&Rアソシエイツ代表の西谷公明さんは次のようにおっしゃっています。
「ロシアという国は意外としぶとい。」
「エネルギーと食料を自給出来る経済、国産化がかなりこの数年で進んできているので、ロシア経済は私たちが考える以上に強靭な体質改善が進んできているんだろうと。」

ただ、国民の生活に大きな影響を与えるものもあるといいます。
「ロシアの人たちが当たり前のように使ってきた欧米の商品文化から完全に孤立させられると制裁そのものよりもむしろロシア社会に対するインパクトが大きいんだろうと思っています。」

以上、番組の内容をご紹介してきました。

また6月11日(土)付けネット記事(こちらを参照)でロシアはあと1年は「現在のペース」で戦争継続可能であると報じていたのでその一部をご紹介します。

ウクライナ国防省情報総局は6月11日までに、ロシアはあと1年は「現在のペースで」戦争を継続できるとの見方を示し、前線のウクライナ軍が火力で大きく劣勢に立たされている状況に警鐘を鳴らした。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

そして6月14日(火)付けネット記事(こちらを参照)でロシアの化石燃料収入について取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

フィンランドの研究機関「エネルギー・クリーンエア研究センター(CREA)」は13日、ロシアの化石燃料の輸出に伴う収入がウクライナに侵攻した2月下旬からの100日間で、930億ユーロ(約13兆円)に上るとの推計を発表した。欧米などが対ロ制裁を進める中、こうした収入が「ロシアの軍備強化と侵攻の重要な支えになっている」と指摘した。
輸出先は中国の126億ユーロが最大で、ドイツが121億ユーロ、イタリアが78億ユーロと続いた。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

これらの内容を以下にまとめてみました。
・ロシアはエネルギーと食料を自給出来るので、ロシア経済は私たちが考える以上に強靭な体質である
・一方で、ロシア人が欧米の商品文化から完全に孤立させられると制裁そのものよりもむしろロシア社会に対するインパクトが大きい
・ウクライナ国防省情報総局は、ロシアはあと1年は「現在のペースで」戦争を継続出来るとの見方を示している
・欧米などが対ロ制裁を進める中、ロシアの化石燃料の中国などへの輸出に伴う収入がロシアの軍備強化と侵攻の重要な支えになっている

また、アイデアよもやま話 No.5219 驚くべきウクライナ侵攻のロシアの1日当たりの戦費!でお伝えしたようにロシア軍では1日当たり約2.3兆円戦費がかかっているという試算があります。

いずれにしても、ロシアはウクライナ侵攻を続ける上で莫大な戦費がかかっているのですが、今のところプーチン大統領はウクライナとの間で休戦の意思はないといいます。
また、ロシアはエネルギーと食料を自給出来るのでロシア国民は最低限の暮らしを続けることは出来るようです。
なのでロシア経済は意外としぶといというわけです。
一方で、ロシア人が欧米の商品文化から完全に孤立させられると、制裁以上にロシア社会に対するインパクトが大きいとの見方があります。
ですから当面、ロシアによるウクライナ侵攻は続くと思われますが、若い世代を中心にロシア国民の暮らしの楽しみを奪われた我慢の限界がロシアの内部崩壊をもたらすことによりウクライナ侵攻が終結することを期待したいと思います。

 
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