2022年04月28日
アイデアよもやま話 No.5254 食品ロス対策の最新状況!
食品ロスについてはこれまで何度となくお伝えしてきました。
そうした中、1月5日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で食品ロス対策の最新事情について取り上げていたのでご紹介します。 
なお、日付は全て番組放送時のものです。

1人当たりの1日のごみ排出量は918g、そして年間では335kgにもなるといいます。
環境負荷を減らすためにごみの削減は待ったなしの課題です。
そこで、番組ではゴミの削減に成功した街の“秘策”を取材しました。

東京・八王子市にあるごみの処理施設、プラスチック資源化センターではお弁当の容器や食品のパッケージ、コロナ禍で在宅時間が増え、家庭ごみが1.3倍に増えたとの調査もあります。
プラスチック資源化センターの委託業務責任者、城定聖巳さんは次のようにおっしゃっています。
「(ごみの)量はすごく変化がありました。」
「お持ち帰り商品の容器、包装が増えております。」

どうしたらごみを減らせるのか、今回はごみの削減に成功している、人口50万人以上の市町村をランキング、8位の浜松市はウナギの産地として有名な静岡県の西部に位置する町です。
どのようにごみを減らしているのでしょうか。
浜松市役所 鴨江分庁舎にある浜松市ごみ減量推進課の宮本健一郎さんは次のようにおっしゃっています。
「生ごみや食品ロスを削減していくことについて力を入れております。」

日本の食品ロスは年間600万トン、その約半分が家庭で廃棄されています。
実は食品ロスの中で最も多いのが野菜などの食べられる部分まで捨てる過剰除去です。
ちなみに家庭における食品ロスの内訳は以下の通りです。(農林水産省「食品ロス統計調査」を基に消費者庁にて作成(2014年度))
   過剰除去:55%
 直接廃棄:18%
 食べ残し:27%

そこで浜松市は2019年から食材を無駄なく使う調理法(はままつエコレシピBOOK)の提案をスタートしました。
レシピの作成に携わった、料理・菓子研究家の杉田久子さんにいくつか教えてもらいました。
まず柿の皮は天ぷらにすることでふっくら、ジューシーに、硬いブロッコリーの茎は電子レンジで加熱するだけで柔らかくなります。
そして、味噌とマヨネーズで味付けした和え物にします。
杉田さんは次のようにおっしゃっています。
「みんなが良いことを学んでいけば、少しでも食品ロスは少なくなると思います。」

続いて5位は京都市です。
緊急事態宣言の解消後、観光客が戻りつつある京都では飲食店やホテルなど、家庭外から出る事業ごみが全体の約半分を占めるなど、観光都市ならの課題があります。
そこで、2014年から食品ロス削減に取り組む飲食店などに認定証を発行する制度を始めました。
京都市 資源循環推進課の福山知博さんは次のようにおっしゃっています。
「お店から出る事業ごみだけでなく、利用される市民さんの意識改革も狙っていくと。」
「意識が高まることでご家庭での食品ロスの削減にもつながるものと。」

現在認定された店舗は約1700、どんな取り組みをしているのでしょうか、
昨年認定を受けた「京料理 ほうざん」ではニンジンの皮を切って、白菜で巻いて鍋の具材にしており、彩りも鮮やかです。
そして、むいたカブの皮は漬物にしています。
また、だしを取った後の昆布は湯豆腐の鍋に敷いて再利用しています。
こうした取り組みによる1日に出るごみの量は三角コーナーの半分です。
そして市から提供された、持ち帰り専用の容器、食べ残した料理を持ち帰ってもらうのが狙いです。
京都市のごみ(2019年度)はピーク時の約半分に削減されました。

そして、1位は3年連続の東京・八王子市です。
東京のベッドタウンとして住宅地が多い八王子市は家庭ごみが全体の8割以上(2020年度)、1955年に市内の埋め立て処分場がいっぱいになるほどごみが多かったのです。
新たな処分場に運ぶことにしたものの、そこも残り半分ほどになりました。
八王子市 ごみ減量対策課の真辺薫課長は次のようにおっしゃっています。
「新しい処分場を建設することが困難だったので、埋め立てするモノを少なくしようと。」

そこで2004年に八王子市が取った策がごみ袋の有料化です。
容量によって1枚9円〜75円まで4種類、当初有料化には反発があったものの、市民の意識も変化、2020年度にはごみ袋の有料化前よりごみの24%削減に成功しました。

更にごみを焼却した灰のリサイクル施設、東京たまエコセメント化施設を建設し、灰をコンクリートの材料として利用、点字ブロックや道路の縁石などに活用しています。
その結果、2018年度から埋め立てに必要なごみはゼロになりました。
東京たま広域資源循環組合の園田茂樹参事は次のようにおっしゃっています。
「資源循環型の社会を目指す。」
「今後も引き続き続けていく必要があるのかなと。」

自治体によるごみ削減の挑戦は続きます。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

番組を通して食品ロスの現状と一部の効果を上げている地域の取り組みについて以下にまとめてみました。
・日本の食品ロスは年間600万トン、その約半分が家庭で廃棄されていること
・1人当たりの1日のごみ排出量は918g、年間では335kgにもなること
・食品ロスの中で最も多いのが野菜などの食べられる部分まで捨てる過剰除去であること
・東京・八王子市では、ごみの処理施設、プラスチック資源化センターではコロナ禍で在宅時間が増え、家庭ごみが1.3倍に増えたとの調査もあること

(ランキング8位 浜松市の取り組み)
・2019年から食材を無駄なく使う調理法の提案をスタートしたこと
・提案の例として柿の皮は天ぷらにすること、そして硬いブロッコリーの茎は電子レンジで加熱するだけで柔らかくなることが挙げられていること

(ランキング5位 京都市の取り組み)
・飲食店やホテルなど、家庭外から出る事業ごみが全体の約半分を占めるなど、観光都市ならの課題があり、2014年から食品ロス削減に取り組む飲食店などに認定証を発行する制度を始めたこと
・この制度にはお店から出る事業ごみだけでなく、利用する市民の食品ロスに向けた意識改革にも狙いがあること
・現在この制度に認定された店舗は約1700であること
・昨年認定を受けた「京料理 ほうざん」ではニンジンの皮を切って、白菜で巻いて鍋の具材に、そしてむいたカブの皮は漬物にしているなどの取り組みをしていること
・こうした取り組みによる1日に出るごみの量は三角コーナーの半分になったこと
・また市から提供された持ち帰り専用の容器により、食べ残した料理を持ち帰ってもらうのが狙いであること
・こうして京都市のごみ(2019年度)はピーク時の約半分に削減されたこと

(3年連続ランキング1位 東京・八王子市の取り組み)
・住宅地が多い八王子市は家庭ごみが全体の8割以上(2020年度)であること
・新しいごみの処分場を建設することが困難だったので、2004年にごみ袋の有料化対策を実施したこと
・この対策により市民の意識も変化し、2020年度にはごみ袋の有料化前よりごみの24%削減に成功したこと
・更にごみを焼却した灰のリサイクル施設を建設し、灰をコンクリートの材料として利用し、点字ブロックや道路の縁石などに活用していること
・その結果、2018年度から埋め立てに必要なごみはゼロになったこと

こうしたそれぞれの市町村による食品ロス対策の要点を以下にまとめてみました。
・食材を無駄なく使う調理法ガイドの公開
・食品ロス削減に取り組む飲食店などへの認定証の発行
・持ち帰り専用の容器の配布
・ごみ袋の有料化
・ごみを焼却した灰のリサイクル

ということで、食品の提供企業、食品の消費者、自治体、国、それぞれの視点、更に地域の特性に合った効率的、かつ効果的な食品ロス対策が持続可能な社会実現のために求められるのです。

 
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