2022年01月13日
アイデアよもやま話 No.5164 次世代治療法でがん患者を救う!
昨年9月26日(日)放送の「健康カプセル!ゲンキの時間」(TBSテレビ)でがんの次世代治療法について取り上げていたのでその一部をご紹介します。 

南東北BNCT研究センター(福島県郡山市)の診療所長で医学博士の廣瀬勝己さんは次のようにおっしゃっています。
「私たちが行っている治療法は、通常、いろんな病院でやっている放射線治療とは全く異なる治療法なんですね。」

一般的な放射線によるがん治療はがん細胞の周りにある正常な細胞も攻撃してしまうことがあるため、少ない量で何回かに分けて放射する必要があります。
それがこちらの病院では放射する回数が1〜2回と非常に少なくなったのです。
更に、廣瀬さんは次のようにおっしゃっています。
「この治療を受けられた患者さんの2人に1人はがんが(目に見える範囲では)消えたというふうな結果も出ています。」

それがこの病院が取り入れたBNCTという治療法です。
その方法はホウ素という物質が入った薬剤を点滴で注入します。
するとホウ素ががん細胞のみに集まります。
次にがん細胞を破壊するために使うのが(特殊な)大きな機械です。
これで患者の顔の位置を完全に固定、破壊するがん細胞に狙いを定めます。
そして、中性子という特殊な放射線を照射、ホウ素と化学反応を起こし、がん細胞だけが破壊されるという仕組みなのです。
廣瀬さんは次のようにおっしゃっています。
「今は頭頚部がんやってますけども、脳腫瘍など(首から上のがん)も適用の範囲に入りますし、例えば足とか腕にできるがんに対してもこれからは適用を広げられるようにということでいろんな治験を含んでやっていく必要があると思っていますね。」

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

がん治療といえば、何回か繰り返される放射線治療が一般的です。
ところが、少ない量で何回かに分けて放射する必要があり、しかもがん細胞の周りにある正常な細胞も攻撃してしまうことがあるため、脱毛などの副作用があることが知られています。

一方、南東北BNCT研究センターの病院ではBNCTという画期的な治療法により、放射する回数が1〜2回で済み、この治療を受けた患者の2人に1人はがんが目に見える範囲では消えたという結果も出ているというのです。
現在、この画期的な治療法は頭頚部がんに対して行っていますが、脳腫瘍なども適用の範囲で、今後は足や腕にできるがんに対しても適用範囲を広げる見込みだといいます。

なお、がん患者数の動向ですが、日本はこちらを、世界はこちらを参照して下さい。
世界中で、多くの方々ががんに苦しんでいたり、亡くなっているのです。
しかもその数は増加傾向にあるのです。

こうした状況において、BNCTという素晴らしいがんの治療法を少しでも早く全身のがんに適用出来るように研究開発を進め、国内外を問わず、多くの病院でがん治療に使えるような状態にしていただきたいと思います。
ですので、国には是非こうした画期的ながん治療の研究開発に対しては資金的な支援などを望みます。

 
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