2021年11月21日
No.5118 ちょっと一休み その801 『人類を地球の悪玉ウイルスから善玉ウイルスへと転換させることの必要性』
アイデアよもやま話 No.5113 iPS細胞関連研究の最前線 ー その1 iPS細胞を使った日本発のコロナ治療薬の開発!で山中教授の研究に対する想いに触れて、半世紀以上にわたりウイルス研究と感染症対策に取り組んできた、日本を代表するウイルス学者で東京大学名誉教授の山内一也さんのたどり着いたウイルス研究の成果の一端を思い出しました。(参照:No.4998 ちょっと一休み その781 『人類とウイルスの関係は敵対と共生!?』
以下にその骨子とも言える内容をまとめてみました。
・海は地球上で最大のウイルス貯蔵庫であることが認識され、我々の体にも腸内細菌や皮膚常在菌などに寄生する膨大な数のウイルスが存在する。つまり、我々はウイルスに囲まれ、ウイルスとともに生きているのである。
・ウイルスの自然宿主ではウイルスは共存を図っている。
・西ナイル熱、SARS,鳥インフルエンザのようなキラーウイルスと呼ばれる悪玉ウイルスの側面は人間が作り出した現在社会のみで起きているものである。
・ウイルスは長い間、コロナウイルスに例えていえば、コウモリという宿主でずっと1万年からやってきているが、人に来るように仕向けているのが人間社会である。
・我々の遺伝子のヒトゲノムの4割ぐらいはウイルスで、我々自身の中でウイルスと私たち人間とは一体化しており、「ウイルスといっても病気を起こすというウイルスだけじゃないので、我々はウイルスと一緒に生きているわけである。

一口にウイルスと言っても、善玉と悪玉があり、基本的に私たち人類の体の中には膨大な数のウイルスが存在しているのです。
そして、新型コロナウイルスなどの悪玉ウイルスの側面は人間が作り出した現在社会のみで起きているという指摘はグサッと私の胸に突き刺さってきました。

以前、私は見方によっては人類は地球上の悪玉ウイルスのような存在なのではないかと思い至りました。
そのきっかけは、現在の地球温暖化の進行は人類の諸活動に起因しているというIPCC(気候変動に関する政府間パネル)の指摘です。
そして、山内名誉教授は、悪玉ウイルスの側面は人間が作り出した現在社会のみで起きていると指摘しているのです。
そして、豊かさを追求し続ける人類の諸活動は今や、地球温暖化の進行により地球環境にこれまでにない負荷を与え、自らの暮らしをも脅かしつつあるのです。
また、人類は自らの諸活動に起因して悪玉ウイルスを誕生させ、その感染拡大に脅かされているのです。
ですから自業自得と言えます。
人類は、中でも各国の指導者はこうした状況をしっかりと認識し、人類を地球上の悪玉ウイルスから善玉ウイルスへと転換させることが人類の存続のために、そして地球からも求められていることを重要視すべきなのです。

 
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