2021年11月14日
No.5112 ちょっと一休み その800 『富裕層の人たちは十分に幸せとは言えない!?』
10月25日(月)付けネット記事(こちらを参照)で富裕層の人たちの満足度について取り上げていたのでその要旨をご紹介します。

・お金はあればあるだけいいに決まっているが、実際はお金を持ちすぎるがゆえの不幸がある。
・例えば、宝くじの高額当せん者は、当せんした直後は幸福度が急上昇するが、多くが3か月ほどで幸福度が下がるという。アメリカの追跡調査では、宝くじの高額当せん者は、その後多くが破産しているという。
・内閣府の最新の調査でも、最も満足度が高いのは年収2000万〜3000万円の層で、それ以上になると満足度はゆっくりと下降する。満足度が最も低い年収100万円未満の“貧困層”ほどではないにしろ、年収1億円以上の“最富裕層”の満足度は、世帯年収を10段階に分けた中で、下から5番目だった。
・お金持ちには、お金目当てに有象無象の輩が集まってくる。その結果、人間不信に陥るケースも少なくない。
・もともと資産家であっても、お金だけを心のよりどころにしていれば不幸になる。
・コロナの影響で株価が乱高下し、大きな損失を出したある高齢女性は、損失を差し引いても多額の資産を持っていたにもかかわらず、“損した”ということに囚われて、心の病で入院した。一方、あるベンチャー企業の元社長は、スマホのアプリを開発して巨額の富を得たが、現在は会社を売却して、コンビニでアルバイトをしているという。コロナ禍で人に会えない孤独に耐えられず、今はいろいろな背景を持つバイト仲間と仕事終わりにお茶するのが、日々の楽しみになっているという。
・お金や住宅、地位や名誉など、人と比較できる財産を『地位財』といい、これによって実感できる幸せは長続きしないことがわかっている。

以上、ネット記事の要旨をご紹介してきました。

そもそも一生涯かかっても使い切れないほどお金を持っている富裕層の人たちはそれほどいないと思います。
こうした人たちを別にすれば、この記事でも指摘しているように、遺産相続で膨大な資産を受け継いだり、宝くじに当選したりして多額のお金を手にしてもぜいたくな暮らしを始めたり、無駄遣いに走ったりすればいずれお金は底をついてしまいます。
また、億単位のお金を持っていることが世間に知られれば、お金を目当てに近寄ってくる人たちも出てきます。
しかし、お金が底をついたと分かれば、こうした人たちは潮が引くように離れていきます。
要するに“金の切れ目が縁の切れ目”なのです。

また、“人はパンのみにて生きるにあらず”という言葉がありますが、“人はお金のみにて幸せに生きるにあらず”とも言えます。
要するに、毎日3食が確保されても、そして普段の暮らしに十分なお金があっても、『地位財』だけでは精神的に満たされた暮らしは望めないのです。
家族や友人、知人、あるいは仕事の関係者など、日々の暮らしの中で関わる人たちとの良好な関係が必要なのです。
しかし、何よりも大切なのは自分なりの生きる上での確たる価値観、あるいは自分らしい生き方に基づいて、例えこの世で自分一人だけが生存してもしぶとく生き抜くことが出来るような精神的な強さを持つことだと思います。

なお、実際の暮らしでは社会という枠組みの中で暮らしているのですから、自分なりのやり方で社会に貢献することも大切だと思います。
社会に貢献することは、単に社会に役立つだけでなく、貢献する側の人も充実感を得ることが出来るからです。

 
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