2021年09月10日
アイデアよもやま話 No.5057 原発コストの優位性が揺らぐ!?
7月12日(月)付けネット記事(既に削除済み)でコストの優位性が揺らぐ原発について取り上げていたのでご紹介します。 

・経済産業省は7月12日、2030年時点の原子力や火力、太陽光など各電源の発電コストを有識者委員会で示した。
・原発の発電コストは、東京電力福島第1原発事故を踏まえた安全対策費の増加などを反映し、1キロワット時あたり「11円台後半以上」と算定。
・過去の試算では「最安値」だったが、太陽光などよりも高くなり、コスト面での優位性が大きく揺らぎそうだ。
・最も安いのは事業用太陽光で、「8円台前半〜11円台後半」。次いで住宅用太陽光の「9円台後半〜14円台前半」などとなった。

以上、ネット記事の内容の一部をご紹介してきました。

東日本大震災による福島第一原発事故後まもなく専門家の間では、今後、最も低コストと言われる原発は核廃棄物処分などにかかる費用が増大する一方、太陽光発電は今後とも技術の進歩や大量生産により低価格化が進み、いずれ原発よりも太陽光発電の発電コストが低くなるとの指摘がありました。
2011年の福島第一原発事故から20年目の節目の今年、まさにその時を迎えたというわけです。

これで原発や火力発電から再生可能エネルギー発電へのシフトが一気に進むと喜んでばかりはいられません。
というのは、太陽光発電や風力発電は天候に左右され、しかも太陽光発電は夜間や雪の日は全く発電しないというように発電量が不安定だからです。
ですから、余剰電力を蓄えておくためにバッテリーを必要としますが、その価格がまだまだとても高いのです。
ですから、こうしたバッテリー込みの発電コストを比較すれば、太陽光発電や風力発電のコストはかなり割高になると見込まれます。
更に、特に太陽光発電でも事業者によるメガソーラーの設置ではある程度以上の広いスペースを必要とします。
ですから、環境破壊リスクを伴います。

では将来的にどのような方法で電力を供給するかですが、やはりプロジェクト管理と日常生活 No.708 『基準年が異なる各国の温暖化ガス排出量の削減目標』の最後にお伝えしたような発電装置を目指すべきだと私は思います。

 
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