2021年09月04日
プロジェクト管理と日常生活 No.709 『キャンプ中の思わぬ事故リスク』
4月28日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でキャンプ中の思わぬ事故リスクについて取り上げていたのでご紹介します。 

“密”を避けるレジャーとして人気が高まっているのがキャンプです。
ゴールデンウイークを含む5月はキャンプ場の利用者が増えますが、キャンプ用品の使い方を間違えると危険な目に遭うことがあります。

NITE(製品評価技術基盤機構)が行った実験では、コンロやバーナーのゴム製の部品が劣化したり汚れが付いたりしたまま使うとガスが漏れて引火する恐れもあります。
そのためNITEは使う前に機器をよく確認するよう呼び掛けています。

一方、テント内で焚火をした際の一酸化炭素濃度の測定実験では、濃度はみるみる上昇し、実験開始から約9分で200PPMに達しました。
これを一定時間吸入すると、息苦しくなったり、頭痛が起きたりします。
更に濃度が上昇すると、最悪の場合、死に至るケースもあります。

調理は屋外の風通しの良い場所で行うこと、またテントの中にいても異臭や吐き気などを感じたら、換気するよう呼び掛けています。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

今や、“ソロキャンプ”、あるいは“ひとりキャンプ”という言葉がネット上で飛び交うほど、1人きりのキャンプが人気になっているようです。
同時に、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、“3密”の回避という中でレジャーを楽しむ家族の間でも同様の動きがあるようです。
また、多くの人たちにとって、普段の便利な生活から離れて、自然の中でバーベキューやキャンプをすることは気分転換になるし、普段の暮らしでは気づかない沢山のことに出会うチャンスでもあります。
なお、最近はキャンプに関連して、1時間にわたってただ焚火の様子を映し続けているNHKBSテレビ番組もあり、ちょっと驚きました。

ちなみに、私は大学時代に一般教養課程の文化人類学の授業で“火の起こし方”をテーマとした課題を与えられ、担当教授の紹介で“火の起こし方”をご存じの方のところに出向いて実演を通じて、マッチなどを使わずにおがくずのようなものと木の枝だけで“火の起こし方”を教えていただき、とても感動したことを今でもよく覚えています。
やはり、自然の中で文明の利器を使わずに時間を過ごすことは、大昔の人類の暮らし方を呼び起こすかのように、現代の私たちの血が騒ぐのかもしれません。
こうしたこともキャンプの魅力の一つなのではないでしょうか。

さて、日常生活から離れて新鮮な気持ちにしてくれるキャンプですが、そこには思わぬリスクが潜んでいるのです。
その代表例と思われるのがテント内で焚火など火を扱うことによる一酸化炭素中毒です。
また、コンロやバーナーのゴム製の部品が劣化したり汚れが付いたりしたまま使うとガスが漏れて引火するリスクもあるといいます。
こうしたリスク対応策として、番組では調理は屋外の風通しの良い場所で行うこと、またテントの中にいても異臭や吐き気などを感じたら、換気することとしています。
また、キャンプにおける焚火の不始末で山火事に至る事例もあります。
焚火による山火事のリスク対応策についてはこちらを参照下さい。

なお、こうしたキャンプに伴うリスクを体系的にまとめたものはないかとネット検索したらありました。
これからキャンプを始める方、あるいはキャンプの初心者の方は是非こちらを参照してみて下さい。

 
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