2021年05月19日
アイデアよもやま話 No.4959 ”飲むワクチン”が年内にも!?
2月3日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で”飲むワクチン”について取り上げていたのでご紹介します。

イギリスでは今後のワクチン接種のあり方を大きく変える可能性を秘めた開発が進んでいます。
その拠点にテレビ東京のカメラが初めて入りました。
従業員20人のバイオベンチャー「イオス ビオ」、作っているのは”飲むワクチン”です。
飲むと、舌の上にオブラートを口に入れる時にみたいな味が少しだけ広がるといいます。
現在の新型コロナウイルスのワクチンは注射による接種のみですが、錠剤タイプなら輸送も簡単で、一気に配布することも出来ます。
更にコーティングの技術なども駆使してワクチンの効果が50℃まで保てるようにしました。
高温に強い点は、温度管理が難しい新興国などでの利用を可能にします。
イオス ビオのウェイン・シャノン会長は次のようにおっしゃっています。
「温度管理が原因で、世界はワクチンの半分がダメになっていることは知られていない。」
「準備が出来た後の製品の供給について、政府との話し合いも始めている。」

口から入ったワクチンは、胃を通過し、粘膜に直接吸収されます。
これにより、ウイルスが体内に入る前に侵入するのを防ぐ“粘膜免疫”が作れます。
ウイルスが体内に入った後に闘う“全身免疫”しか作れない注射型に比べてより高い効果が見込まれます。
シャノン会長は次のようにおっしゃっています。
「ほとんどの免疫系細胞は粘膜の中、鼻、喉、口、腸などにあり、ワクチンをそこに運べるのは完璧だ。」

イオス ビオは量産化を見据え、1ヵ月に数億回分を作れる施設を持つアメリカの製薬ベンチャー、イミニティ ビオと独占契約を結びました。
現在は3段階中の第2段階の治験中で、年内の接種開始を目指して開発を進めています。

以上、番組の内容をご紹介してきました。

新型コロナウイルスのワクチンと言えば、多くの人は注射での接種があたり前と思っているのではないでしょうか。
しかも従来のワクチンは0℃以下での温度管理の下での輸送や保管が大変といいます。
しかも、温度管理が原因で世界ではワクチンの半分がダメになっているといいます。

そうした中、今回ご紹介した錠剤タイプの“飲むワクチン”は以下のようなメリットがあります。
・輸送が簡単で、一気に配布することが出来る
・ワクチンの効果が50℃まで保てるので、輸送時や保管時の温度管理が不要である
・注射によるワクチン接種に比べて、接種用の人の手配などが省ける
・従って、途上国など、医療機関の十分に整備されていない地域においても容易にワクチンを接種出来る
・口から入ったワクチンは、胃を通過して粘膜に直接吸収されるので、ウイルスが体内に入る前に侵入するのを防ぐ“粘膜免疫”が作れる

現在は3段階中の第2段階の治験中で、年内の接種開始を目指して開発を進めているといいますが、”飲むワクチン”が世界中に出回れば、コロナ禍は速やかに収束に向かうと大いに期待出来ます。
ということで、日本政府には”飲むワクチン”の国内用として早めにイミニティ ビオとの契約を取り付けていただきたいと思います。

 
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