2021年04月29日
アイデアよもやま話 No.4942 早くも来年には航続距離1000kmの個体電池が登場!?

4月27日(火)付けネットニュース(こちらを参照)で2022年には登場する航続距離1000kmの個体電池について取り上げていたのでその一部をご紹介します。

 

(航続距離1000kmの個体電池)

・4月19日に開幕した上海モーターショーに先立つこと3ヵ月、中国の新興EVメーカーが夢の次世代バッテリー「全固体電池」を世界で初めて実用化したというニュースが一部で話題になった。

・次世代バッテリー開発で注目を集めた中国メーカーとは、2014年創業の「NIO(上海蔚来汽車)」で、1月に開いたイベントで突如「22年中に航続距離が1000キロを超える『固体電池』を投入する」と明らかにしたのだ。日本を代表する電気自動車・日産リーフの航続距離が500キロ前後なので、驚きの高性能だ。

・EVの普及のカギはなんと言ってもバッテリーの性能アップだ。現在主流の、リチウムイオン電池(電池内部に電解液という液体が使われている)の性能も日に日に向上しているが、やはり航続距離や充電時間という点で、ガソリン車の便利さにかなわない。

・これに対し「全固体電池」と呼ばれる電解液を使わない電池は、容量の大幅アップや、充電時間の短縮が期待できるとされ、EVに対するユーザーの不満を劇的に減らす「夢の電池」になり得るとも目されている。

・NIOは「固体電池」という表現を使い、詳細は明らかにしていないのだが、もしこれが「全固体電池」であれば、衝撃的なニュースだ。ただ中国メディアのなかには、全固体の一歩手前の技術「半固体電池」なのではないかとの指摘もあり、真相ははっきりしない。

・しかし、記者による取材によれば、半固体より進んだ、最新の量産固体電池だが、全固体電池とは言えないという。

 

以上、記事の一部をご紹介してきました。

 

まず、個体電池といえば、これまで全個体電池が話題になっており、全て全個体電池だとばかり思っていました。

しかし、「半固体電池」という電池の存在をこの記事で知りました。

そして、NIOは半固体より進んだ、最新の量産固体電池を開発したといいます。

 

それはともかく、2022年には航続距離が1000kmを超える固体電池を投入すると明らかにしたのは衝撃的です。

昨年9月、航続距離1000kmのEVが10年後には実用化するとお伝えしましたが、早くも来年には登場するというのですから。(参照:アイデアよもやま話 No.4738 1000km走るEVが10年後には実用化!?

この個体電池の登場で、一気にEVの普及に弾みがつくと思われます。

なお、日本ではトヨタ自動車が全個体電池の開発に非常に力を入れており、2020年代前半での実用化を目指しているといいます。((詳細はこちらを参照)

ですから、トヨタが全個体電池を搭載したEVをどの程度の航続距離、あるいは価格で市販化するのかとても楽しみです。

ということで、2022年はEVの本格的、かつ世界的な普及のスタートポイントになりそうです。

 

なお、NIOはEVメーカーでもあり、全てバッテリー交換式というユニークな戦略を取っています。

この件については、いずれ別の機会にご紹介します。


 
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