昨年11月13日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で騒音の中で声だけを届けられる技術について取り上げていたのでご紹介します。
NECでは通話する時に混ざってしまう周囲の騒音を取り除いて自分の声だけを相手に届ける技術を開発してきました。
そしてこの技術を搭載した製品を、2021年2月には完全ワイヤレスのかたちにしての提供を目指します。
耳に装着してスマホと接続し、周囲の騒音をどれくらい消せるのか、鉄道の高架下で実験してみました。
電車が激しく行き交う中、話してみると相手の声だけで電車の騒音は全く聞こえないといいます。
機器の内側には、耳の中で響く自分の声を集音するマイクが、そして外側には発した声と周囲の騒音を拾うマイクが付いています。
NECの独自技術で騒音を打ち消す処理を行い、クリアにした自分の声だけを相手に送っているのです。
NEC デジタルプラットフォーム事業部の青木規至さんは次のようにおっしゃっています。
「自分が発する時の周囲の騒音が相手に届いてしまっているというところが、オンライン会議が普及したことで徐々に(皆が)気づき始めている。」
「時代にあったかたちや色を含めてトゥルーワイヤレス型を開発していた。」
元々工事現場でコミュニケーションを取るために活用されていた技術ですが、オンライン会議で使用するなど、新たな市場の開拓につなげたい考えです。
なお、このトゥルーワイヤレス型アラブルデバイスは商品名「マクエア」、価格2万9800円で先行予約のみでの販売といいます。
なお、この商品、連続した音は工事の音でも人の声でも消せるのですが、唐突に発した音や声、あるいはペットの鳴き声などは消せないといいます。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
それにしても鉄道の高架下でも相手の声がクリアに聞こえるという技術はすごいと思います。
確かに非常に騒音の大きい工事現場などでのコミュニケーションを取るには、今回ご紹介した商品はとても便利だと思います。
それがコロナ禍の影響で在宅勤務などによるオンライン会議を強いられる状況では、手軽に使用出来るワイヤレス型の商品「マクエア」があればとても重宝します。
ですから、コロナ禍は外食産業を中心に全体の消費が落ち込む一方で、このような新たな需要も生まれているのです。
なお、今回ご紹介した商品のような機能がスマホに搭載されれば、どこで電話しても相手の声が良く聞こえるようになるので、価格次第で多くの引き合いがあると期待出来ます。