2021年02月04日
アイデアよもやま話 No.4870 「3密」回避対策の事例!

昨年10月13日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で「3密」(密閉・密集・密接)回避対策の事例について取り上げていたのでご紹介します。

 

1つ目は完全非接触型回転寿司店です。

くら寿司は店員と全く接触せずに済むシステムを池袋サンシャイン60通り店(東京・豊島区)に導入しました。

店内では指を近づけるだけで操作出来る非接触端末で案内、注文はスマホで出来る他、皿の枚数も自動で計算、会計も画面を触らずに済ますことが出来ます。

くら寿司はこのシステムを来年12月(番組放送時)までに全店で導入したい考えです。

 

2つ目は非接触の給油や洗車ですが、番組ではタイトルだけの紹介だったのでネット検索したところ、昨年10月13日付けネット記事(こちらを参照)を見つけたのでご紹介します。

 

NECプラットフォームズは昨年10月12日、スマートフォンアプリで給油や洗車の注文と決済が出来る「スマホで給油オーダー」に新機能を追加し、フルサービスステーション向けに、車の窓を開けることなく、非接触で給油などのサービスを実現するソリューションとして提供を開始しました。

 

3つ目は飛沫を吸い込むテーブルです。

コクヨ・ファニチャー事業本部・革新センターの植田隆さんは次のようにおっしゃっています。

「このテーブル、中に空気清浄ユニットが入っていて、ここから飛沫を吸い込むんですよ。」

 

その実力を試してみました。

マネキンの口から人の唾液と同じ粘度の特殊な液体を吹き出し、飛沫の届き方を再現します。

通常遮るものがないと相手の顔へ飛沫が届いてしまいますが、このテーブルの装置を起動させると、飛沫はテーブルの真ん中の装置の中に吸い込まれていきます。

吸い込んだ空気は空気清浄機のフィルターでろ過された後、テーブルの下から排出される仕組みです。

密室でもこのテーブルを使えば1時間に36回換気と同じ効果があるといいます。

植田さんは次のようにおっしゃっています。

「通常、高層ビルのオフィスだと窓が開けられないですよね。」

「こういうユニットを入れることで窓を開けたのと同等の効果が得られます。」

 

「やっぱりこちらの思いが、熱量がどれだけ伝わるかみたいな話し合いがあるじゃないですか。」

「オフィスでもやっぱり自分の思いを伝えるような場だと直接会話するというのは非常に大事なんじゃないかなと思っていますので。」

 

空気を吸い込み、飛沫の拡散を防ぐことでパーティションの代わりになるというこのテーブル、今後はオフィスだけでなくマンションのモデルルームなど商談の場での活用も見込んでいます。

なお、このテーブルは商品名「エアトリーブ」で12月から受注生産を始めるといいます。(番組放送時)

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

番組を通して思うのは、今や新型コロナウイルスの感染拡大阻止が世界各国の共通の対策となっており、対策の共通の狙いは「3密」回避、そして治療薬およびワクチンの開発です。

そして様々なメーカーがそれぞれの得意分野の技術の応用で「3密」回避対策関連の機器を開発しています。

これらの機器が私たちの暮らし全般をカバーするようになれば、大幅に新型コロナウイルスの感染リスクは低くなると期待出来ます。

しかし、実際にこうした状況を現実のものにするとなると、大変なコストを要することになります。

となると、投資対効果に見合う範囲でこうした機器を導入し、後は外出時にマスクを着用し、こまめに手洗いやうがいをすることで感染リスクを少なくするということ、そして同時により効果的な治療薬やワクチンの開発が新型コロナウイルスの感染対策として望ましいということになります。

 

ということで、新型コロナウイルスの感染で不幸にして重症で苦しむ方、更には亡くなってしまう方が毎日絶えない状況が続いていますが、せめて感染リスクを少なくする機器の導入でしかも従来に比べて生産性が向上するようになれば、コロナ禍の消息後の社会が暮らし易くなり、新たなウイルス感染にも立ち向かえる強靭な社会の実現にもつなげることが出来るのです。


 
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