2021年01月24日
No.4860 ちょっと一休み その758 『 EVは単なる移動手段にあらず!』

前回、No.4854 ちょっと一休み その757 テスラの株式時価総額がトヨタの2倍以上に』でアメリカの大手EV(電気自動車)メーカー、テスラの急成長、および将来的な成長期待の大きさからのその株式時価総額がトヨタの2倍以上に達したとお伝えしました。

その背景には自動車におけるガソリン車からEVへのシフトという大きな時代の流れがあります。

 

今回は、あらためてEVは単なる移動手段ではなく、エネルギー問題の解決にも貢献出来ることについて、私の自宅の事例を通してご紹介します。

 

私は今日産のEV、「リーフ e+」に乗っていますが、フル充電での航続可能距離は実質約350km、ドライブ中の静かさ、加速の良さ、更に自動運転機能(ただし、高速道路上で同一車線でのドライブ中のみ)などとても満足しています。

また、その搭載するバッテリーの容量は62kwhです。

そして、この「リーフ e+」はニチコン製の「トライブリッド蓄電システム」を導入したことにより、自宅で電力需要の少ない、しかも電気料金の安い夜間に短時間に充電し、その充電した電力を翌日の昼間、太陽光発電で発電した電力とともに自宅用の電源として使用しています。

要するにバッテリーが電力供給におけるダムの役割も果たしているのです。

こうして昼間は、「リーフ e+」で外出しない間は100%電力の自給自足が成り立っています。

勿論、太陽光発電で発電した電力の余剰電力は「リーフ e+」に充電しています。

なぜならば、余剰電力を電力会社に売電するよりも充電した方が料金的に得だからです。

ちなみに、充電に要する電気料金ですが、夜間にのみ充電するのであれば、電力会社との契約プランによっては1000kmの走行でざっと2300円程度ですからガソリン車のガソリン代に比べてかなり割安です。

 

ですから、EVの普及、および充電時間を夜間にすることにより、電力会社の供給する電力量のピークカットにつながり、従ってその分火力発電や原発などの発電施設を削減出来るのです。

ですから、こうした観点からみても、日本の自動車メーカーはEVで出遅れた分を早急に取り戻し、追い越すことが求められるのです。

 

ただし、懸念もあります。

近い将来、EVが大量に普及し、それらが一斉に昼間の電力需要のピーク時に充電を始めると、電力需要を更に増加させ、電力供給が追い付かず、EVは邪魔者扱いされてしまいかねかいことです。

もう一つは、確かにEVは走行中にはCO2排出量ゼロですが、そもそも充電する電気の発電源が化石燃料による火力発電では国全体のCO2排出量ゼロにはつながらないのです。

ですから、発電設備を全て化石燃料や原発から再生可能エネルギー(太陽光や風力など)へとシフトする必要があるのです。


 
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