8月10日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で日韓関係改善の切り札について取り上げていたのでご紹介します。
今、日本と韓国の関係は元徴用工を巡る問題など、様々なトラブルを抱えて過去最悪とも言われる状態が続いています。
ところが、両国政府の対立をよそに盛り上がっている分野もあるのです。
関係改善の切り札となるのでしょうか。
韓国ソウルのあるイベント会場には、取材の日、長い列ができていました。
このイベントに訪れる人たちの目当ては機動戦士ガンダムのプラモデルです。
韓国でも根強い人気を誇っています。
バンダイナムコが開催したプラモデルやフィギュアの展示会、日本で発売されてから今年で40周年を迎えたロングセラー商品、通称“ガンプラ”は韓国でも人気が高く、幅広い世代の心をつかんでいます。
10代の男の子と見られる来場者は次のようにおっしゃっています。
「父親が初めて作ってくれたプラモデルがガンダムだったので思い入れがある。」
また20台と見られる男性は次のようにおっしゃっています。
「ロボットは男のロマン、組み立てて完成させる達成感もある。」
日韓関係の悪化を受けた不買運動の影響で、韓国の輸入額の前年同月比(7月)は以下の通りです。
日本製ビール 84.2%ダウン
日本車 51.6%ダウン
しかし、ガンダム人気に陰りはありません。
バンダイナムコ コリアの副社長、山道史明さんは次のようにおっしゃっています。
「こういった状況だからこそ、我々のようなエンターテインメントの会社が頑張っていくべきタイミングだと思っていますのでいろいろありますけども、それを乗り越えた共通の喜びとか感動があるんじゃないかなというのはすごく感じます。」
一方、韓国メディアなどが悪化する日韓関係に影響を受けないコンテンツだと高く評価しているのが、アカデミー賞4部門を受賞した「パラサイト
半地下の家族」をはじめとする映画やドラマです。
最近では「愛の不時着」や「梨泰院(イテウォン)クラス]が日本でブームを巻き起こしました。
かつて日本ではドラマ「冬のソナタ」が(2004年に)放送されたことをきっかけに、韓流人気に火が着き、観光ブームも起きました。
日本のアニメなどが大好きだという男性は次のようにおっしゃっています。
「お互いの心に少し悪い部分があったとしても、それが和らいでお互いの見方が変わるので文化的な交流はすごく大事。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
韓国の文政権の元徴用工問題や慰安婦問題の蒸し返しにより、日韓関係は最悪の状態が続いています。
一方で、番組を通して感じるのは、こうした政治的な対立、あるいは韓国国民の不買運動をよそに、若者を中心に“ガンプラ”やアニメ、映画やドラマ、そしてアイドルグループなどお互いの国の持つ文化的な魅力に魅せられているのです。
ですから、こうしたお互いの良さを突破口にして相互交流を図り、理解を深めていくことが長い目で見れば、日韓関係の改善につながると期待出来ます。
ただ、言えるのは文政権が続く限り、あるいは韓国を巡る劇的な変化が起きない限り日韓関係の対立が飛躍的に改善されることはないということです。
それにしても、歴代の日韓両国の政権がこれまで築き上げて来た関係を根本から否定し続け、国際的な取り決めよりも韓国国民の感情を優先させる文政権に対しては打つ手がとても限られてくると思います。
しかし、いずれ韓国国民が目覚めて文政権の真意、すなわち失政から国民の目を背けさせるためだった、日本をスケープゴートにする反日政策を理解する時を迎えれば、文大統領は国民から手荒いしっぺ返しをくらうようになると思われます。