8月10日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で移住者続々の東京から2時間の村について取り上げていたのでご紹介します。
新型コロナウイルス感染の拡大によって移住先として注目されている村があります。
東京都心からクルマで約2時間のところに位置する山梨県小菅村、人口713人の小さな村です。
道の駅「こすげ」にある「源流レストラン」、シェフを務める大原潔さんは今年3月に千葉県松戸市から小菅村に移住してきました。
大原さんは次のようにおっしゃっています。
「ダイヤモンドプリンセスの騒ぎの頃にちょうど引っ越してきました。」
「早く引っ越したいという思いが強かったです。」
「人口密度が高い所よりも低い所に移った方が(感染リスク)が少ないと思いますし、非引っ越してきて良かったというのが実感ですね。」
大原さんは妻と5歳の息子の3人暮らし、息子にとってより安全で自然に囲まれて生活出来る場所を探していたといいます。
今年に入ってから小菅村へ移住した人は30人、元々小菅村では移住者を積極的に受け入れていましたが、新型コロナで更に希望者が増え、移住組が人口の約20%に上っています。
村に工場を持つ企業、ファーイーストブルーイングにも動きがあります。
東京・渋谷区に本社があるクラフトビールメーカーの醸造施設、さんしょう入りのビール「カグアルージュ」(税抜き600円)や山の湧水で作る山梨県産の桃を使った商品「ピーチヘイズ」(税抜き507円)などが売り上げを伸ばしています。
今、本社で勤務する従業員は減ってテレワークに、取り引き先との商談もオンラインに切替わりました。
今後、本社を小菅村に移転する計画です。
社長の山田司朗さんは次のようにおっしゃっています。
「生活に対する皆さんの考え方が変わって、どんどん田舎(地方)に住む生活に目を向けている状況なんじゃないかなと。」
また、この村で注目を集めているのが150年以上続いている前の古民家を改装して昨年オープンしたホテル、「NIPPONIA
小菅 源流の村」です。
デザイン性の高さなどが人気で、ここに宿泊したことがきっかけで移住の検討を始めた人もいるといいます。
先週末(放送時点)、このホテルに新たな展開がありました。
小菅村の村長、舩木直美さんは次のようにおっしゃっています。
「今のコロナに負けないようにコロナ対策を逆手にとって、是非村の魅力を発信していきたい。」
古民家ホテルのメインの建物から約1km離れた場所に新たな客室をオープンさせたのです。
その名も「崖の家」、横に回ると崖の縁に建っています。
ホテルを経営する株式会社さとゆめの社長、嶋田俊平さんは次のようにおっしゃっています。
「村の人は急峻な崖の縁だったり日陰に住むと、村の人の暮らしを発信したいと。」
100年ほど前に建てられ、空き家になっていた民家を客室として大規模に回収しました。
中はテーブルと一体化したアイランドキッチンを備え、モダンな空間に屋根や柱などはそのまま残しました。
部屋の崖側には大きな窓が設置されていて、山の景色が一面に広がります。
価格は一泊2食付きで1人3万円からです。
村に点在する空き家を宿泊場所にする分散型ホテルでチェックインとチェックアウトも部屋でするため感染リスクも低いといいます。
地元の食材を使った食事もこのホテルの“売り“で、7月以降首都圏からのお客を中心にほぼ満室の状態が続いています。
嶋田社長は次のようにおっしゃっています。
「都市にお住まいの方の心のオアシスみたいなそういう期待を感じますので、我々の存在価値、存在意義が高まっている村人になっていくというか、そういう人を増やしていきたいなとは思っています。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
東京都心からクルマで約2時間のところに位置する人口713人の小さな村、山梨県の小菅村ですが、元々移住者を積極的に受け入れていたといいます。
そして、今年に入ってから移住した人は30人と、新型コロナで更に希望者が増え、移住組が人口の約20%に上っているといいます。
そのうちの一人、大原さんは今年3月に千葉県松戸市から妻と5歳の息子の3人で移住してきて、道の駅にあるレストランのシェフを務めるといいます。
また、本社を小菅村に移転する計画のあるクラフトビールメーカー、そして150年以上続いている前の古民家を改装して昨年オープンしたホテル、コロナ禍においてどちらも事業は順調に推移しているようです。
このように見てくると、小菅村は元々自然に恵まれ、湧水を活用するクラフトビールメーカー、そして自然に囲まれた古民家を再生したホテル、更に村主導で移住者を積極的に受け入れる体制が整っており、今後も移住者は増え続けるのではないでしょうか。
小菅村と同様に、地方でも、海や山、あるいは川などの自然があり、それらの良さをうまく生かした産業を生み、育て、都会の若い世代にアピールし、若者たちが移住するようになれば、地方にも活気が生まれ、地方創生が実現すると期待出来ます。
更にネットを介していろいろなかたちでコミュニケーションをとることが出来るようになっいます。
また幸か不幸か、今や寒村にはどんどん空き家が増えています。
ですから、住まいについてはこれらを活用すれば、少なくとも住宅費はとても少なくて済むのです。