2020年10月31日
プロジェクト管理と日常生活 No.665 『今後中国で更なる新型ウイルス発生の可能性!』

7月10日(金)放送の「深層ニュース」(BS日テレ)で今後中国で更なる新型ウイルス発生の可能性について取り上げていたのでご紹介します。 

 

TOWAクリニック 中医師の藤田康介さんは1996年から上海在住で、中国伝統医学の治療を行っております。

中国で今後更なる新型ウイルス発生の可能性について、藤田さんは次のようにおっしゃっています。

「(発生のキーワードは衛生面にあると考えているかという問いに対して、)はい、そうだと思います。」

「いまだに痰をはいたり、トイレが綺麗でないとか、ゴミの収集に問題があるとか、そういった基本的な衛生改善の向上はまだまだこれからやらなきゃならないのはいっぱいあると思います。」

「(この点について、今新たな取り組みは始まっているのかという問いに対して、)はい、まずは浙江省ですね。」

「農村の公衆トイレを綺麗にしようということでそれぞれの村のトイレが急ピッチで綺麗になっております。」

「上海市はやっとゴミの分別回収が、今年で丁度1周年なんですよね。」

「ゴミを分けて衛生面の環境を良くしようというのが、今まさに行われている最中です。」

「(経済成長と中国人の衛生観念の変化について、)すごい大きな進歩はしています。」

「間違いなく衛生的なものは良くなっています。」

「だけども、まだまだ我々日本人から見た段階では、もうちょっとというところがいっぱいありますよね。」

「だから、そういったことを、トイレの改修とか、ゴミの問題とか、市場の環境整備とか、我々の持っているノウハウを是非中国でも活用してもっと良い環境にしていただきたいなというふうに私はいつも思っています。」

「とにかくこの20年間の進歩は確かにありました。」

「だけどまだまだこれからしないといけないことはいっぱいある、そういう感じですね。」

「(江蘇省の市場の写真は綺麗だが、このような光景は24年間振り返っても最近このような景色になってきたのかという問いに対して、)おっしゃる通りです。」

「本当にこの数年です。」

「だからこの数年における環境の整備はすごい急ピッチです。」

「なので、これがもっと早く全国に、なにせ日本の25倍の面積の国ですから、これを全国に広めるのは大変なことです。」

「だけども広めないとダメだということにそろそろ皆さんが気づき始めているんじゃないかなと思っています。」

 

また、日本環境感染学会副理事長で国際医療福祉大学成田病院の主任教授、松本哲哉さんは次のようにおっしゃっています。

「もし新しいウイルスの発生がこれからも起こりうるのであれば、今回の新型コロナウイルスの初期の対応が結構問題になっているように、オープンにしていただいて、それである意味感染の自粛が十分にあるようなウイルスで、これから先世界に広がっていく可能性を視野に入れて対応して欲しいというようなアラートを早めに出していただければ、世界的にもっと準備が出来たかもしれませんが、残念ながらどうしてもそういったところを政治的な面もあって情報を抑え込んでしまうと、対応が遅れてしまいますので、そういう意味で初期対応をしっかりしていただきたいと思います。」

 

藤田さんは次のようにおっしゃっています。

「(情報公開の迅速さ、透明性について、)武漢の初期に関してはいろんな問題がありまして、中国国内でも討論されています。」

「もう一つは、中国が今やっていることも実はもうちょっと皆さんにも見ていただきたいと。」

「つまり、今やっとゼロに持ち込んできた感染症の対策をもっと世界で共有出来たらいいんじゃないかと思う時もあります。」

「ただいずれにしてもでかい国ですので何がどうこうするかを把握するのは我々も非常に大変なので、幅広い情報交流をこれからも絶対続けなければいけないと思っています。」

 

一方、中国の動向について東京農工大学教授の水谷哲也さんは次のようにおっしゃっています。

「私は今回比較的中国は早く報告したんじゃないかなと思います。」

「というのは、昨年12月8日に発生したと言われていますね、新型コロナウイルスは。」

「それで12月31日にWHOにそれを報告したと。」

「実際に、例えば新しい肺炎が流行った時に、それが本当に新しいのかどうかって見極めるのはすごく難しいと思います。」

「ですから1ヵ月以内に今回中国がWHOに報告したっていうのは、私は早いと思います。」

「例えば、東京で今新しい肺炎が出たとしても、多分1ヵ月くらいかかるんじゃないかなと思います。」

 

「(中国による改善点について、)例えば、先ほどから皆さんおっしゃっているように、野生動物との接触は改善するように政府がしっかりと政策を取っていただきたいと思います。」

「それが感染症を防ぐということです。」

 

新型コロナウイルスについても未だ収束していないうえに、新たなウイルスも中国で確認されているという、非常に怖い状況が続いているわけですが、こういう状況の中で私たちがウイルスから身を守るためにはいったいどうすればいいのでしょうか。

 

水谷さんは次のようにおっしゃっています。

「新型コロナウイルスが流行っている時からペストとかハンタウイルス、それから新型ウイルス、こういうのも次々出てくるわけですよね。」

「それで、これは新型コロナウイルスが終息したとしても、やはり次の大きい感染症が来るとみんな身構えてて、しっかりと個々人が準備をして感染症を広げないという心構えが大切なんじゃないかと思います。」

 

なお、今回の新型コロナウイルス以後に確認された主なウィルスは以下の通りです。

2月   :湖南省・四川省 鳥インフルエンザ

3月   :雲南省 ハンタウイルス

 6月29日:豚インフルエンザ

 7月5日 :内モンゴル自治区 豚ペスト(ペスト菌)

 

松本さんは次のようにおっしゃっています。

「これまでも歴史上様々な感染症が世界的に広がって大きな脅威になってきたのは間違いないんですけど、ただし地域地域で起こってそれほど拡大しなかった感染症もありますが、とにかく感染症は次から次に起こっています。」

「そういう意味では“対岸の火事”というふうに思って、新型コロナウイルスが武漢で発生した時も、あれはそこまで日本に大きな影響はないだろうとか、世界的に大きな影響はないだろうと、多くの方は思っていましたが、結局は今のような状況になってしまいました。」

「すなわち感染症に関しては、ある程度十分に私たちは深刻になり得るということを考えて、自分たちの国でも広がる可能性がるという意識を持って対応する必要があると思います。」

 

藤田さんは次のようにおっしゃっています。

「(私たちが身を守るために何が必要かという問いに対して、)まず中国の北京から世界全体で早期発見、早期確認、早期診断、早期治療、この4つの早期ですね。」

「大勢で集まらない、あっちこっち動かない、他人に移さない、そして正しい衛生機器(?)、これ中国では町中に貼られています。」

「そういった意識をみなさん持って欲しいなと思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

番組を通してまず思ったことは、今も新型コロナウイルスのパンデミック状態が続いている中、鳥インフルエンザやハンタウイルスなど新たなウイルスが発見されているということです。

そして、これらのウイルスは特定の地域内で感染症が終息することもあれば、パンデミックにつながる場合もあるというのです。

 

そこで、私たち人類が共通して取り得るウイルスの感染リスク対応策について以下にまとめてみました。

・衛生環境の整備

・野生動物との接触の注意

・世界的な4つの早期の実施の徹底(早期発見、早期確認、早期診断、早期治療)

・感染地域での「3密」(密閉・密集・密接)の回避

・ウイルス感染に関する啓もう活動の実施

 

なお、アメリカのトランプ大統領は、当初から新型コロナウイルスの対策に積極的な姿勢を示さず、自国での感染拡大で多くの感染者、および死亡者を出しているにも関わらず、“マスク着用”の重要性を軽視し続け、そのことを公の場で発言しています。

その結果、ご自身のみならず、ご家族、そして側近まで感染するに至ってしまいました。

こうした状況は一瞬とは言え、防衛などいろいろな面でアメリカを危うい状況にしてしまったのです。

ですから、トランプ大統領の新型コロナウイルス感染に対する脅威の軽視は一国の指導者としてあるまじき行為だと思います。

ご自身の発言、行為が感染者、および死亡者の増大に加担していることに全く責任を感じていないことだけを取り上げても、私はトランプさんは大国、アメリカの大統領として相応しくないと思います。


 
TrackBackURL : ボットからトラックバックURLを保護しています