7月13日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でアメリカでの“反マスク”の動きについて取り上げていたのでご紹介します。
新型コロナウイルスの感染が拡大するアメリカ・フロリダ州で“反マスク”の動きです。
地元当局が公共の場でのマスク着用を義務化したことに対し、個人の自由の侵害だと反発する“アンチマスク”の動きが広がっています。
地元のある女性は次のようにおっしゃっています。
「自分の健康管理は自分で決めるべきだ。」
ただフロリダ州では7月12日、新規感染者が約1万5300人と、アメリカ全50州の1日当たりの感染者数の過去最多を記録しています。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
マスク着用を巡っては、アイデアよもやま話 No.4769 ホリエモンによる「マスク拒否」を巡る餃子店との応酬に思うこと!でもお伝えしましたが、今回ご紹介したアメリカ・フロリダ州での“反マスク”の動きはとても気になります。
というのは、マスクを着用するかどうかで感染するリスクは大きく異なるからです。
そもそも“個人の自由”の大前提は他人に迷惑をかけないことです。
他人に迷惑をかけてもよいという自由がまかり通れば、無法社会になってしまいます。
もし自分が新型コロナウイルスに感染してしまい、マスクを着用していなければ周りの人たちに感染させてしまうリスクが高まります。
そして、万一誰かに感染させてしまって、その感染者が重症化して後遺症に悩んだり、最悪死亡してしまったりということを考えると、“反マスク”は明らかに“個人の自由”のはき違えと言えます。
こうしたアメリカにおける“反マスク”運動が広がった原因の一つはトランプ大統領のマスク着用の軽視にあります。
そして、あるインタビューで「マスクはしてもしなくてもいい」と答えています。
トランプ大統領は、自らもマスク着用をあまりせず、その結果自身も感染してしまいました。
しかも、周辺の政権幹部や多くのスタッフにも感染させてしまったのですから責任重大です。
こうした周囲の人たちに感染させてしまったことについて、トランプ大統領は一切釈明していないようです。
まさに唯我独尊です。
ここで思い出したのは、中国での習近平国家主席が出席していた会議の場でも、誰一人マスクを着用していない様子が以前報じられていたことです。
どうも権力者の中には、自分たちにはマスク着用の必要はないという特権意識が働いているようです。
いずれにしても、国のリーダーには特権意識など持たずに、庶民感覚で“良いものは良い、悪いものは悪い”という素直さ、謙虚さを持って国をリードしていただきたいと思います。