5月5日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界的な投資家による航空機株の売却について取り上げていたのでご紹介します。
新型コロナウイルスで大きな打撃を受けているのが世界中の航空会社です。
日本でも9割以上の便がストップするという状況です。(番組放送時点)
こうした状況において、解説キャスターで日経ビジネスの編集委員、山川 龍雄さんは次のようにおっしゃっています。
「投資の神様、ウォーレン・パフェットさんは最近までアメリカの航空会社、アメリカン航空など4社の株を持っていたのですが、全て放出(売却)したと。」
「(パフェットさんは)その理由を説明しているんですけど、「3、4年後に以前のようにお客さんが飛行機に乗るのか見通せない」。」
「結局オンラインで会議だとかイベントとか出来ることによって、もう出張行かなくてもいいんじゃないかという可能性はあるわけですよ。」
「ですから、本当は目の前の業績も心配なんですが、その先需要が戻るのかが一番懸念材料だと思います。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、多くの企業が大なり小なり、在宅勤務の割合を増やし、あるいは出張を減らしてオンライン会議で代用するなど、「3密」の回避を目的とした行動変容、すなわち「新しい行動様式」の模索を続けています。
更に、大規模な展示会や講演会、あるいは株主総会などもオンラインでの開催が普及しつつあります。
このように社会全体が新型コロナウイルスの感染拡大を回避する手段として、急速にあらゆるコミュニケーションのオンライン化、あるいはリモート化が進行中と言えます。
そして、こうした流れは否応なく「新しい行動様式」をもたらします。
そして、この「新しい行動様式」の中には、新型コロナウイルスの終息後、元の状態に戻るものもありますが、そのまま定着するものもあります。
特に企業のコスト削減や生産性向上に寄与するものについては定着すると思われます。
こうした流れを素早く見抜いて、パフェットさんは飛行機でのビジネス関連の移動の激減を予測し、航空会社の持ち株を全て売却したというのです。