2020年08月06日
アイデアよもやま話 No.4714 アイデア方程式 クルマのバッテリー×?=ポット型浄水器!

4月23日(木)放送の「アイデアの方程式」(テレビ東京)でポット型浄水器について取り上げていたのでご紹介します。

 

ミネラルウオーターやアルカリイオン水など、最近では様々な飲料水がありますが、手軽に美味しい水と言えば、やはり浄水器です。

その誕生にも閃きがありました。

 

いつでも手軽に美味しい水が飲める便利なポット型浄水器、誕生したのは1970年代のドイツでした。

開発したのはガソリンスタンドに出入りしていた自動車関連商品の営業マンです。

当時、クルマのバッテリーには高額な蒸留水が使われていました。

この営業マンはある日、化学メーカーの研究者からイオンで水のミネラル分を除去する装置の話を聴き、閃きました。

「そうか、その方法を応用すれば、バッテリー用の水も安く製造出来るかもしれない。」

 

早速この営業マンはバッテリー用浄水フィルターを独自開発、更にこのフィルターを家庭用に応用出来ないかと知恵を絞っていました。

閃いたのは、コーヒーマシンにお湯を注いでいた時のことです。

「そうだ、このポットにフィルター機能を付ければいい。」

「それなら持ち運べて家庭用には便利だ。」

 

この閃きから誕生したのがポット型浄水器第1号、「ウォーターフィルター」です。

今では様々なタイプも登場し、世界60ヵ国以上で販売されています。

ポット型浄水器はバッテリー用の技術とコーヒーマシンをヒントに生まれていました。


ということで、今回のアイデア方程式はクルマのバッテリー×コーヒーマシン=ポット型浄水器でした。

化学の技術をバッテリー用に応用し、更には家庭用の浄水器へと転換、アイデア次第で一つの技術が何度でも光り輝くのです。

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

まず、番組を通してポット型浄水器誕生までの経緯を以下にまとめてみました。

・1970年代、クルマのバッテリーには高額な蒸留水が使われていた

・自動車関連商品の営業マンは、たまたま化学メーカーの研究者からイオンで水のミネラル分を除去する装置の話を聴き、その方法を応用すれば、バッテリー用の水も安く製造出来るかもしれないと閃いた

・早速この営業マンはバッテリー用浄水フィルターを独自開発した

・更にこのフィルターを家庭用に応用出来ないかと知恵を絞っていた

・ある日、コーヒーマシンにお湯を注いでいた時に、このポットにフィルター機能を付ければいいと閃いた

・その結果、持ち運べて家庭用に便利なポット型浄水器誕生につながった

 

アイデアは問題意識や課題意識を持つ人、あるいは好奇心の旺盛な人の中から生まれるのです。

今回ご紹介した自動車関連商品の営業マンは、クルマのバッテリーには高額な蒸留水が使われているので何とか安くならないかという問題意識を持っていたので化学メーカーの研究者からの話でバッテリー用の水も安く製造出来ると閃いたのです。

そこから更に家庭用に便利なポット型浄水器誕生につながったのです。

 

ここで久しぶりにアイデアに関する2つの基本的な考え方を以下にお伝えします。

 

アイデアは既存の要素の組み合わせである

アイデアは存在し、発見するものである

 

ということで、今回ご紹介した事例でも分かるように、アイデアは“無から有”を生み出すのではなく、既存の様々な要素の組み合わせにより発見するものなのです。

ですから、その気になれば誰でもアイデアを生み出すことが出来るのです。

 

今、いろいろな立場でいろいろな問題や課題を抱え、その解決に悩んでいる方々は多いと思います。

しかし、アイデアは必ずどこかに存在しているという前向きな意識を持って“ネバーギブアップ”精神でアイデアを発見するまで諦めずに取り組み続ければいずれ発見することが出来るのです。


 
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