4月13日(月)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で”タッチレスグッズ”について取り上げていたのでご紹介します。
ニューヨークの街では、新型コロナウイルスへの警戒感が急速に高まっています。
マスクだけでなく、ゴム手袋をする人の姿もあります。
街を歩いている、ある男性は次のようにおっしゃっています。
「(共用部分は)ウイルスが付着しているかもしれない。」
新型コロナウイルスは、ドアの取っ手やエレベーターのボタンなどに多く使われているプラスチックやステンレスの表面では2〜3日生存すると言われています。
そこで登場したのが「ハイジーン ハンド」です。(予定価格 25ドル 約2700円)
ハイジーンは清潔という意味です。
重くて丈夫なつくりをしています。
なので、重いドアを開けることが出来ます。
他にもエレベーターのボタンを押したり、銀行のATMで暗証番号を入力したり出来る他、スマホのスクロールやクリックも出来ます。
この「ハイジーン ハンド」の素材は真ちゅう製で抗ウイルス効果が高いとされる銅が7割含まれています。
この商品を開発したのは、サバイバルグッズを作る企業、スタッドギアのCEO、アビー・ゴールドスティーンさんです。
ゴールドスティーンさんは次のようにおっしゃっています。
「ニューヨークで新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた時、薬局に行きました。」
「薬を受け取り、サインをする時、ペンを触りたくない」と思ったのがきっかけです。」
ゴールドスティーンさんはクラウドファンディングで製作資金を集めようとしたところ、わずか3時間で目標(5000ドル 約54万円)を達成、出荷を予定する5月に向けて生産は順調に進んでいるということです。
日本でもSNSなどで多く見かけるのは電車のつり革や手すりを持つのが怖いという声、そこで三重県亀山市の金属加工会社、有限会社ギルドデザインが4月下旬に発売するのが「純銅削り出しアシストフック」(1680円(税別))です。
アメリカ製の「ハイジーン ハンド」と似ていますが、角を丸くしたことで、日本の電車やバスの手すりにかけても安定するのが特徴です。
更にプラスチックや他の金属に比べて抗ウイルス効果がより高いとされる銅99.9%の製品です。
新型コロナウイルスの影響で工場の稼働率が落ち込んでいるため、このタッチレス製品に活路を見出します。
また、自動ドアのセンサーなどを手掛けるオプテックス株式会社が開発したのは、手のイラストが描かれた「クリーンスイッチ」(価格6万6000円)です。
これは触らずに手をかざすだけでドアを開閉出来るタッチレススイッチです。
従来のタッチ式自動ドアへ後付けすることが可能で、既に食品工場への導入が決まっているといいます。
オプテックス エントランス事業本部の御影池 太朗さんは次のようにおっしゃっています。
「(手を)接触させたくないという、今回コロナの件でそういうお話は多くなっていまして、全体的に非接触というカテゴリーの商品のご注文は多くなっていますね。」
一方、大手電機メーカーのNEC、本社の入り口で試験的に導入を始めたのは、マスクをしたままでも顔認証が出来る、タッチレスのゲートです。
元々顔だけでゲートが開くタッチレスですが、認証にはマスクを外す必要がありました。
マスクの取り外しも感染拡大のリスクがあることから、これまで培ってきた顔の一部が隠れていても認証出来る技術を導入、マスクを着けているかどうかを判別したうえで、着けている場合はマスクで隠れていない部分だけで人物を特定出来るといいます。
NEC デジタルプラットフォーム事業部の山田 道孝さんは次のようにおっしゃっています。
「出来るだけマスクに触らないようにすることが出来るという意味で非接触、それによって衛生的にも良くなるというふうに考えています。」
顔認証の精度を更に高め、9月までに販売を開始したいということです。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
まず、新型コロナウイルスは、ドアの取っ手やエレベーターのボタンなどに多く使われているプラスチックやステンレスの表面では2〜3日生存すると言われているのは要注意です。
以前、No.4674 ちょっと一休み その726 『新型コロナウイルスをペンキに例えたテレビ番組のご紹介』でお伝えしたように、今は「家から一歩外へ出たら、そこは全て「ペンキぬりたての世界」だと思ってください」という世界なのです。
そして、新型コロナウイルス対策として個人で出来ることの基本は「3密」(密閉・密集・密接)を回避すること、およびうがいや手洗いの徹底です。
一方、新型コロナウイルスの影響で売り上げの減少に悩まされている企業においては「3密」対策関連の商品やサービスの開拓が大きなテーマであり、こうした個人や企業の取り組みが「新しい生活様式」を生み出していくのです。
そこで、「3密」回避とこれらに関連する企業の取り組みを以下にまとめてみました。
(密閉)
・電車やバスなどの車内、あるいは店内やイベント会場などでの空気の入れ替え
(密集)
・店内やイベント会場などでの定員数の大幅な削減
・オンラインライブの活用
(密接)
・マスクの着用
・店内やイベント会場などでのソーシャルディスタンス(社会的距離)の確保
・今回ご紹介した「ハイジーン ハンド」や「純銅削り出しアシストフック」、および「クリーンスイッチ」のような商品開発
・今回ご紹介したタッチレスゲートのような商品開発
・スーパーやコンビニなどでの飛沫防止パネル(ガード)の設置
・店員によるフェイスシールドの使用
しかし、今は「家から一歩外へ出たら、そこは全て「ペンキぬりたての世界」だと思ってください」という世界なのですから、あらゆる商品に対して抗菌効果を持たせ、どんなモノに手で触れても感染しない世界になって欲しいと思います。
同様により多くの施設において空気感染しないような空調設備を設置して欲しいと思います。
残る密集については、やはりライブやコンサート、あるいはスポーツ観戦などをオンライン中継で代替し、これまで味わえなかったような楽しみ方を追求していただきたいと思います。