2020年07月10日
アイデアよもやま話 No.4691 教育の機会は長期の経済対策!

4月7日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で新型コロナウイルスの影響下における教育の重要性について取り上げていたのでご紹介します。

 

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため続いていた学校の休校を巡り、番組コメンテーターで東京大学教授の渡辺 安虎さんは次のようにおっしゃっています。

「これ(休校)、非常に大きな問題だと思うんですね。」

「教育の機会というのは長期の経済対策だと思うんです。」

「つまり、小中高といった非常に学べる時に数ヵ月にわたって教育を受けられない、生涯ずうっとそのことが人的(?)に響く可能性がある。」

「これは長期的には非常にインパクトが大きいですね。」

「非常にリターンがあると思いますね。」

「あらゆるかたちでサポートしていただければ。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

渡辺教授の指摘される“教育の機会は長期の経済対策”という言葉で思い出したことがあります。

スキルや特技がなく、ただ経済的に困っている人にある程度のお金を給付することは一時しのぎにはなりますが、使い果たしてしまえばそれでおしまいです。

その後については、また経済的に困った状態が続いてしまいます。

しかし、経済的に困っている人に教育を受ける機会を与えれば、そこで学んだことを生かして自分で稼ぐ道が開けるのです。

そして、その後は失業しない限りは経済的に自立した生活を送ることが出来るのです。

 

特に今後はAIやロボット技術の急速な発展により、あらゆる分野での自動化が進み、単純作業はどんどんAIやロボットにシフトする傾向にあります。

一方、人の係わる労働は新しいアイデアを創造するといった頭脳集約型にどんどんシフトしていきます。

ですから、学校の授業もこれまで以上に高度な内容で行われるようになるのです。

そうした中、新型コロナウイルスの影響で前代未聞の学校の休校が余儀なくされました。

そこで一部の学校では積極的にオンライン授業が始められました。

オンライン授業の実施にあたっては、設備の準備や関連する技術における教師への教育が必要となります。

しかし、一度設備が完備されれば、新型コロナウイルスによる第2波、第3波の被害が出ても授業の継続が可能になります。

更に、オンライン授業にはこれまでなかった大きなメリットがあります。

これまで以下のようにAIを活用した学習、あるいは優れた教師によるとても分かり易い授業についてお伝えしてきました。

アイデアよもやま話 No.4240 AIによる勉強革命!

アイデアよもやま話 No.4534 大手予備校で授業にAIを本格導入!

アイデアよもやま話 No.4544 3年待ちの人気家庭教師!

 

従来の授業は、たまたま担任になった先生から習うことが一般的でしたが、オンライン授業であれば、生徒は自分に合ったAIや特定の教師による授業をオンラインで受けることが出来るのです。

なお、ここで言うところの特定の教師とは、自分の通う学校内というだけでなく、学習塾や予備校の教師も含めています。

ですから、オンライン授業は、従来の教師の役割も大きく変える可能性を秘めているのです。

すなわち、教師は直接教えるのではなく、生徒の学習意欲を高めたり、生徒が学習内容を理解出来ない時のみ、アドバイスするといった役割に徹するようになるのです。

 

ということで、オンライン授業の開始は、将来的には学校、学習塾、予備校といった垣根を取り払い、生徒にとっては最善の学習の場が提供され、教師にとってもゆとりのある、教える側としての新たな役割を果たせるようになると大いに期待出来るのです。


 
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