2020年07月01日
アイデアよもやま話 No.4683 これからはバーチャル株主総会が主流になる!?

前回は、VR(仮想現実)を活用したお墓参りについてお伝えしました。

今回は、3月14日(土)放送の「おはよう日本」(NHK総合テレビ)でバーチャル株主総会について取り上げていたのでご紹介します。 

 

新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、株主が自宅からインターネットを通じて株主総会に出席する新たな動きが始まりました。

企業の株主総会は、法律であらかじめ会場を決めて株主に出席してもらう必要がありますが、国は今年2月にネットでも自決権の行使や経営陣への質問が出来る、いわゆる“バーチャル株主総会”の実施ガイドをまとめました。

これに基づいて3月13日、ソフトウェア開発を手掛ける富士ソフト株式会社が“バーチャル株主総会”を開きました。

株主はアプリを操作して総会の議案の賛否を表明していました。

富士ソフトの阪下 智保社長は次のようにおっしゃっています。

「将来的にはもっといい環境をつくれれば、本当にこういうかたちが普通になるっていうぐらいの総会の運営をイメージ出来るのではないかと思っていますけどね。」

 

株主総会の運営をアドバイスしている信託銀行には、ネットを活用した株主総会の相談が相次いでいるということです。

三菱UFJ信託銀行の中川 雅博次長は次のようにおっしゃっています。

「当日出席出来ない方に対して、当日の模様を配信する、見ていただくと、企業さんのニーズは結構あるかなというふうに思います。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

当然と言えば当然ですが、新型コロナウイルスは「3密」(密閉・密集・密接)を回避すべく、国による株主総会の実施ガイドまで変えてしまったのです。

そして、番組の放送後も、多くの企業が“バーチャル株主総会”を取り入れているようです。

しかし、考えてみれば、株主総会の開催にあたり、会社は開催場所を確保し、一定の要員を配置するなどいろいろな準備が必要になります。

一方、株主の中には総会で是非とも自分の意見を伝えたり、質問をするために遠路はるばると時間をかけて出席する方もいらっしゃいます。

しかし、“バーチャル株主総会”であれば、インターネットのつながる環境であれば、わざわざ時間とお金をかけて会場まで出向かなくてもどこからでも出席出来ます。

確かに、実際に会場に出向くと、生で経営者の発言を聴くことが出来たり、臨場感を味わうことが出来ます。

しかし、会場に出向く手間とオンラインでどこからでも出席出来る便利さを秤にかけると、多くの株主は何か特別の事情がなければ、後者を選ぶと思われます。

また、今年の株主総会は“バーチャル株主総会”として初めてなので、多少ぎこちない部分があると思われますが、来年以降は今年の反省を踏まえて、かなり整備されたかたちでの開催になると期待出来ます。

 

ということで、株主総会も“バーチャル株主総会”として“新たな生活様式”の一環として根付いていくと思われます。


 
TrackBackURL : ボットからトラックバックURLを保護しています