2020年05月26日
アイデアよもやま話 No.4652 フルオート物流が実現!

2月13日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でフルオート物流について取り上げていたのでご紹介します。 

 

三井不動産は2月13日に人の手を介さないフルオートメーションによる物流システムの展示施設(千葉・船橋市)を公開しました。

施設では、商品が入ったケースのフタをロボットが閉じたり、無人のフォークリフトがケースを運搬したりするシステムが展示されています。

こうした施設は業界では唯一で、三井不動産は多くの事業者に先進的な物流技術を紹介する拠点としたい考えです。 

 

以上、番組の内容をご紹介してきましたが、更に細かい内容についてはこちらを参照下さい。

 

新型コロナウイルスにより、今、日本はあらゆる面で大変な状況に置かれています。

そして、マスクをはじめ医療品の多くの生産が中国に依存している割合の多さから、日本企業による経営の工場が中国にあるにも係わらず、輸入出来ない状態が未だに続きています。(参照:プロジェクト管理と日常生活 No.641 『マスク不足に見る中国との関係の見直しの必要性』

 

そうした中、今回ご紹介したフルオート物流の実現は、日本の産業の今後の方向性を決定づけるとても大きな一つの柱になると思われます。

それは、あらゆる産業界におけるパラダイムシフト、すなわちフルオートメーションへのシフト、移行です。

勿論、全てのプロセスをフルオートメーション化することは出来ませんが、少なくとも一定規模以上の工場においては可能な限り徹底的にフルオートメーション化を追求するのです。

 

そもそもなぜ多くのメーカーが中国への工場移転を図ってきたかと言えば、その主な要因は人件費の安さです。

しかし、中国の人件費は今後とも上昇傾向にあります。

それ以上に、先ほどもお伝えしたように、今回の新型コロナウイルス問題で日本のみならず、世界各国のメーカーが実感したことは、緊急事態発生時に、中国は自国優先で商品を確保してしまうため、日本などのメーカーは自国に輸入出来なくなってしまうという現実です。 

 

ですから、単にメーカーだけのリスク対策ということではなく、国家安全保障の観点からも、少なくとも生産、物流、販売という一連のプロセスにおける極限のフルオートメーション化を目指すべきだと思うのです。

極限のフルオートメーション化を図れば、国内外を問わず、少なくとも設備面ではどこでも生産可能になるのです。

 

まだまだ新型コロナウイルス対策で、多くの企業や研究機関は思うような活動が制限されていますが、こうした時間の余裕がある時こそ、こうした未来志向のあるべき方向性や戦略、戦術をじっくり練るべきだと思うのです。


 
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