No.4638 ちょっと一休み その720 『WHOは病気にかかっている!?』でWHO(世界保健機関)のガバナンスに関する問題についてお伝えしました。
今回はその第二弾です。
5月11日(月)付けネットニュース(こちらを参照)の内容を以下にまとめました。
・5月10日の英デイリーメールなどが独シュピーゲルを引用して報じた内容によると、シュピーゲル紙はドイツ連邦情報局(BND)の諜報文書を入手したが、この文書によると、習主席は1月21日、WHOのテドロス事務局長に電話をかけ、「コロナウイルスの人の間の伝染関連情報を統制し、パンデミックのような世界レベルの警告を延期してほしい」と要請したということだ
・習近平主席の電話で世界が新型コロナに対処する時間を4週−6週浪費したという主張も出てきた
・WHOが新型コロナパンデミックを宣言したのは3月11日であり、昨年12月31日に中国湖北省武漢市で「原因不明の肺炎」が発生したと明らかにしてから約70日後だ
・3月11日にはすでに世界110カ国で約12万人の感染者が出ている状況だった
・2009年の新型インフルエンザの場合、74カ国で3万人の感染者が発生した時点でパンデミックを宣言したのと比較すると、今回の新型コロナのパンデミック宣言はかなり遅いという批判の声が多い
・BNDは文書を通じて「中国の隠蔽式情報政策で世界がコロナウイルスに対応できる時間を4−6週浪費した」と批判した
・一方、親中派として知られるテドロス事務局長は1月28日、習近平主席に会って中国の対応を称賛した
・テドロス事務局長はその後も「中国が武漢を封鎖したことで危機を避けることができた」などと中国を擁護する発言を繰り返した
・WHO側は5月10日、ツイッターで「1月21日当日、習主席とテドロス事務局長は電話自体をしていない」とし「不正確な報道は新型コロナ大流行を終息させようとする全世界の努力を妨げる」とコメントした
以上、記事の内容の一部をご紹介してきました。
もし、BNDが伝えているように、習近平国家主席が1月21日、WHOのテドロス事務局長に電話をかけ、「コロナウイルスの人の間の伝染関連情報を統制し、パンデミックのような世界レベルの警告を延期してほしい」と要請し、それを受けてWHOが新型コロナパンデミックを宣言遅らせたということが事実であれば、WHOのテドロス事務局長の犯した罪の深さは計り知れないものとなります。
まさに「WHOは重度の病気にかかっている」と言われても仕方ありません。
同様に、WHOにこうした要求をした習近平国家主席の責任も重大です。
まさに歴史的な大罪と言えます。
実際に、新型コロナウイルスを巡るこうした中国とWHOとの関係を受けて、テドロス事務局長の辞任要求署名が100万人を突破したと報じられています。(こちらを参照)
また、アメリカをはじめ、世界各国による中国政府への責任の追及、および賠償請求を求める動きが広がっています。(こちらを参照)
そして、その賠償請求の総額は天文学的な額になると言われています。
勿論、中国政府はこうした動きに対して「嘘やデマ」と激しく反発しています。
いずれにしても、今現在でも世界的に新型コロナウイルスによる多数の感染者、および死亡者が出ており、一方でリーマンショック以上の経済的な打撃を受けているのです。
そして、こうした状況が収束するまで後どれくらい期間を要するのか分からないような状況です。
ですから、一段落したところで世界的に国際的な調査チームによる今回の新型コロナウイルスに関する事実確認、および再発防止策の検討が求められます。