2020年04月06日
アイデアよもやま話 No.4609 マスク不足で注目を集める商品 その1 マスク用とりかえシート!

2月27日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)でマスク不足で注目を集める商品について取り上げていました。

そこで、2回にわたってご紹介します。 

1回目は、マスク用とりかえシートについてです。

 

新型コロナウイルス肺炎の感染拡大が続く中、深刻なのがマスク不足です。

花粉症の季節に差しかかり、更に拍車がかかる恐れがあります。

高知県日高村、ここで今注目を集めるあるモノが作られています。

1956年、日本で初めて不織布の生産を始めた金星製紙株式会社、その日高工場で作っているのが「さらふあ マスク用とりかえシート」(税別298円)で、2月始めに販売を開始しました。

長方形の不織布が50枚入っています。

使い方はいたって簡単です。

竹ノ内 渉社長は次のようにおっしゃっています。

「不織布1枚を口元に当たるようにセットしまして、マスクに着けるとこういう(普通のマスクを着けるのと同じような)かたちになります。」

「(息苦しくないかという問いに対して、)それはありません。」

「適度な空気の流通性があります。」

「で、非常に肌触りがいいと。」

 

このシートが汚れたら、取り出して捨てるだけです。

これで、新しいマスクへの交換を減らすことが出来ます。

 

発売から10日間で15万箱(750万枚)を出荷、特に医療施設や食品工場からの注文が殺到しているといいます。

竹ノ内社長は次のようにおっしゃっています。

「(注文の)電話が毎日鳴りっぱなしで、需要に追い付かない状態であります。」

 

マスク不足が深刻になり始めた1月下旬、マスクの代わりになればという思いからこの商品の開発に着手、約1週間で商品化に成功しました。

本格的な花粉のシーズンを迎え、金星製紙は高知県内4つの工場をフル稼働させ、生産量を2倍に増やす計画です。

竹ノ内社長は次のようにおっしゃっています。

「輸入品も入ってこられませんので、大変皆さん困っていると思いますので、何とかお役に立てればと思って、大増産をかけたいと思っております。」

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

政府の要請を受けてマスクは大幅に増産され、中国などからの輸入も増えていますが高まる需要に供給が追いつかず、店頭に入荷しても、すぐに売り切れになってマスク不足は今も解消されていません。(詳細はこちらを参照)

 

そうした中、今回ご紹介した、新しいマスクへの交換を減らすことが出来るマスク用とりかえシートはマスク不足に大いに貢献出来ます。

しかも、金星製紙では約1週間で商品化に成功したというのですから驚きです。

元々原料の不織布の生産をしていたからこそ短期間で商品化出来たということもありますが、金星製紙のこうした姿勢にあらためて“企業の社会的貢献”の意味を実感させていただきました。

また、従業員も金星製紙で働いていることにプライドを持てると思います。

 

一方、こうしたマスク不足が続く中、甲府市内の中学生が3月17日に手作りのマスク612枚を山梨県に寄贈したと報じられていました。(詳細はこちらを参照)

 

山梨大教育学部付属中1年の滝本 妃(ひめ)さん(13歳)で、大人用400枚と子ども用212枚を作りました。

県はマスクが必要な高齢者施設や児童養護施設に届けるといいます。

 

滝本さんは、臨時休校でできた時間を使い、1日30枚を超えるペースで作り続けました。

「裁縫は苦手。今回は皆さんの役に立ちたくて頑張った。一人でも多くの方に使ってもらえたらうれしい」と話し、今も作り続けているといいます。

 

以上、ネット記事の一部をご紹介しました。

 

裁縫が苦手であるにもかかわらず、臨時休校でできた時間を使い、1日30枚を超えるペースで手作りマスクを作り続けたという滝本さんの行為には頭の下がる思いです。

こうした行為は、単にマスクを届けるというだけでなく、受け取った方々にマスク不足に対する心配を超えた“心温まる想い”を届けていると思います。

 

新型コロナウイルスは、マスク不足だけでなく、日々の暮らしに様々な、かつ大きな影響を与えています。

しかし、こうした苦難を乗り越えていくうえで、より多くの企業や個々人が自分の立場で何が出来るかを考え、実行に移せばそれだけ早く感染拡大の収束を迎えることが出来ると思うのです。

 

とりあえず、出来るだけ人ごみを避けたり、うがいや手洗いをこまめにすることは誰でもすぐにでも始められます。


 
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