1月5日(日)放送の「未来の起源」(TBSテレビ)で電気を溜められる液体について取り上げていたのでご紹介します。
物質・材料研究機構の中西 尚志さんは柔らかい材料の開発を行っていますが、今回開発したのは電気を溜めることが出来る液体です。
これまで電気をためる個体はありましたが、液体は世界初です。
布に染み込ませて電極で挟めば、振動を電気に変える柔らかい電子部品を作ることが出来ます。
靴の中敷きなど、体を動かすだけで発電が可能になるのです。
今後は液体の中に電気を溜める量、耐久性の改善などに取り組むといいます。
なお、ご自身の研究の原動力について、中西さんは次のようにおっしゃっています。
「教科書に載るような科学として何かを遺したい。」
「商品化されて使われるような材料を開発したい。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
液体は固体とは違って、様々なかたちに変化することが出来ます。
ですから、どんなかたちであれ、ちょっとした空間があれば液体は存在することが出来ます。
そうした媒体に蓄電出来る技術が実用化されれば、バッテリーとしての用途は格段に増えます。
しかし、課題は番組でも指摘しているように蓄電密度、耐久性、寿命、安全性あるいはコストです。
こうした課題が今後どの程度クリア出来るかがとても気になりますが、中西さんには課題を解決し、液体を媒体としたバッテリーの新たな可能性の開拓にチャレンジしていただきたいと思います。