2020年03月24日
アイデアよもやま話 No.4598 量子革命、投資でも!

前回、間もなく実用化される量子暗号により、盗聴やハッキングが理論上不可能になるとお伝えしましたが、量子革命は投資の世界でも進んでいるようです。

3月2日(月)付け読売新聞の一面で「「量子」革命 投資でも」というタイトル記事が目に留まったのでご紹介します。

 

慶応大学理工学部(横浜市)にある研究拠点「IBM Q ネットワークハブ」では、同大や国内メガバンクなどで作るチームが量子コンピューターを金融分野に活用する研究に取り組んでいます。

 

実用的なマシンが誕生すれば、計算に毎日数時間以上かけているデリバティブ(金融派生商品)の価格決定を即座に行うのも夢ではありません。

理論上、従来のコンピューターで100万回かかる計算が1000回で済むからです。

 

以上、記事の内容の一部をご紹介してきました。

 

これまでスーパーコンピューターが株式投資に利用されてきましたが、量子コンピューターの登場により、株式投資はこれまでとは全く次元の異なる段階に突入すると思われます。

そして、実用化されれば、その驚異的な処理速度から短期間のうちにスーパーコンピューターは株式投資のみならず、より素早い処理が求められる分野で爆発的に普及していくことは容易に想像出来ます。

 

一方、量子コンピューターによる判断の是非を人間がすぐに確認することは不可能です。

こうした状況において懸念されるのは、以前にもお伝えしたように、量子コンピューターと言えども所詮ビッグデータという限られたデータ空間の範囲で分析し、判断が下されるということです。

量子コンピューターは、人間のようにデータでは表現出来ない“現実の場”における空気感が持てないということです。

こうした限界が時によっては量子コンピューターの判断を狂わすということを人間はしっかり認識しておくことが求められます。


 
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