2020年02月11日
アイデアよもやま話 No.4562 地球温暖化と紛争の多発で飢餓が止まらない!

昨年10月11日(金)付け読売新聞の朝刊記事で地球温暖化と紛争の多発で飢餓が止まらないと報じていたので以下にその要点をご紹介します。

 

険しい目標達成

・飢餓に苦しむ人の増加に歯止めがかからないこと

・気候変動に伴う自然災害や各地で頻発する紛争が背景にあること

・各国や国際機関は栄養不足の解消を訴えているが、取り組みは道半ばであること

・世界各地で栄養改善や農業支援に取り組む国連食糧農業機関(FAO)は昨年7月、「世界の食料安全保障と栄養の現状」と題した報告書を公表したが、栄養不足や飢えに苦しむ人の数(飢餓人口)は2018年に推計8億2000万人以上と、世界の9人に1人にのぼっていること

・また、安全で栄養価の高い食料を定期的に入手できない人は20億人を超えるということ

・国連は2015年に「30年までに飢餓人口をゼロ」にする目標を掲げたが、世界の飢餓人口はこれまでの減少傾向から一転して増加に転じ、2018年まで3年連続で増え続けていること

・背景には近年、世界的な気候変動に伴う自然災害や干ばつなどが相次ぎ、農作物が被害を受けていることに加え、アフリカやアジアで紛争が多発していることがあること

・特にアフリカでは5人に1人が栄養不足に苦しんでいること

・アジアでも10人に1人以上が飢えに直面していること

 

(飢え解消のカギは農業の生産性向上)

・こうした状況を少しでも改善させるには、栄養不足の解消に向けた地道な取り組みが欠かせないとFAOはみていること

・そのカギは農業の生産性を高めることであること

・日本もアフリカ農業の発展に向けた支援策を打ち出していること

・日本は1950年代以降、世界各地の気候に応じた水田の開発などを支援してきた実績があり、技術指導を通じたコメの生産拡大で飢えの解消につなげたい考えであること

・ただ、世界で農業に従事する人の8割以上は、所有する農地が2ヘクタール未満の小規模農家とされ、多くは貧困状態にあるとのデータもあること

・仮に農作物が生産出来ても、貧しい人々に行き渡らせる物流などのインフラ(社会基盤)が整っていないケースもあり、課題は多いこと

 

(無視出来ない、病気・死亡の要因「過体重」)

・食料や栄養をめぐる課題は途上国だけにとどまらず、欧米だけでなく、近年は中国などアジアでも糖分や脂肪分を多く含む加工食品といった高カロリーの食事が目立っていること

・FAOによると、世界の18歳以上の人のうち、身長に対して体重が一定の基準よりも重い「過体重」は4割近くを占めていること

・とりわけ北米では、18歳以上の過体重の割合が2000年の58・3%から2016年には67・5%に増えており、欧州や南米でも6割近くに上っていること

・FAOは「問題は飢餓だけにとどまらない。不健康な生活が世界的に病気や死亡のリスク要因となっている」と警鐘を鳴らしていること

 

(食品ロス削減に向けた世界的な取り組み)

・まだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」をいかに減らすかも課題であること

・食品の廃棄を削減すれば、気候変動を引き起こす温室効果ガスの抑制にもつながること

・FAOによると、年間で世界の生産量の3分の1にあたる約13億トンの食料が捨てられていること

・世界の温室効果ガス排出の8%を占めるとの試算もあること

・農林水産省によると、日本の食品ロスは年643万トン(2016年度)に上り、1人あたりに換算すると年50kgを超え、1年分のコメの消費量に相当していること

・国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」では、飢餓人口ゼロと並んで、2030年までに食品の廃棄を半減する目標を掲げていること

・日本では昨年10月、食品ロス削減推進法が施行され、政府は今後、各自治体に食品ロスを減らすための具体的な計画策定を促すこと

・海外でも取り組みが活発で、フランスでは約3年前から、スーパーなどで売れ残った食品の廃棄を法律で規制し、米国やイタリアでは生活に困窮する人々に余った食品を配る「フードバンク」に寄付すれば、税制上の優遇措置が受けられる仕組みを取り入れていること

 

(飢餓人口増加の原因は異常気象と紛争)

・ここ数年は世界の飢餓人口が増え続けており、アフリカのソマリアでは現在、3人に1人が飢えに苦しんでいること

・アジアやアフリカの農村は人々の収入が低く、栄養価の高い食料が手に入らないこと

・原因として最も恐ろしいのは異常気象で、気候変動が起こりやすい国では、栄養不足に陥る人が増えていること

・特に深刻な打撃を受けるのが、自然災害からの回復力が弱い小規模農家で、飢餓が減らない理由となっていること

・もう一つの原因は紛争で、紛争地域では食物を生産出来ても、運ぶために道路に出ると殺されるかもしれないこと

・飢餓が原因で紛争が引き起こされるケースもあり、紛争と飢餓の悪循環が起きている状態であること

・食料を輸入に依存している国でも、ひとたび資金が足りなくなれば食料の物価は高騰し、経済が不安定になること

・一方、先進国を中心に肥満率が上がっており、過体重や肥満が様々な病気を引き起こし、経済的な損失は世界全体で2兆ドル(約216兆円)に上るとの試算もあること

・世界の食料生産量の3分の1が捨てられており、このうち4分の1が有効に使えれば、飢餓に苦しむ8億2000万人が食べられること

 

(世界食料デーの制定による啓発活動)

・毎年10月16日を食料問題を考える日として国連が1981年に制定し、世界各国で啓発活動などが展開されること

 

以上、記事の内容の一部をご紹介してきました。

 

まず、以下のデータにあらためて人類の食料事情の現実に驚きます。

・飢餓人口は、2018年の推計で8億2000万人以上であること(世界の9人に1人)

・安全で栄養価の高い食料を定期的に入手出来ない人口は、2018年の推計で20億人を超えるということ(世界の3人に1人近く)

・特にアフリカでは5人に1人が栄養不足に苦しんでいること

・アジアでも10人に1人以上が飢えに直面していること

 

そして、飢え解消のカギは農業の生産性向上といいますが、農業の生産性を高めても、貧しい人々に行き渡らせる物流などのインフラ(社会基盤)が整っていないケースもあり、課題は多いといいます。

 

一方、病気・死亡の要因「過体重」の人口は、世界の18歳以上の人のうち、重い「過体重」は4割近くを占めているといいます。

とりわけ北米では、18歳以上の過体重の割合が2000年の58・3%から2016年には67・5%に増えており、欧州や南米でも6割近くに上っているといいます。

 

また、食品ロスの削減も大きな課題です。

年間で世界の生産量の3分の1にあたる約13億トンの食料が捨てられているといい、世界の温室効果ガス排出の8%を占めるとの試算もあることから、この数字は無視出来ません。

こうしたことから、国連が掲げる「持続可能な開発目標(SDGs)」では飢餓人口ゼロと並んで、2030年までに食品の廃棄を半減する目標を掲げているわけです。

 

さて、飢餓人口増加の原因は異常気象と紛争にあるといいます。

ここ数年は世界の飢餓人口が増え続けていますが、最大の原因は異常気象で、気候変動が起こりやすい国では栄養不足に陥る人が増えています。

もう一つの原因は紛争で、飢餓が原因で紛争が引き起こされるケースもあり、紛争と飢餓の悪循環が起きている状態であるといいます。

 

一方、先進国を中心に肥満率が上がっており、過体重や肥満が様々な病気を引き起こし、経済的な損失は世界全体で2兆ドル(約216兆円)に上るとの試算もあります。

ここで救いなのは、世界の食料生産量の3分の1が捨てられており、このうち4分の1が有効に使えれば、飢餓に苦しむ8億2000万人が食べられるようになることです。

しかし、実際には、アメリカを中心に先進国におけるまだ食べられるのに捨てられる「食品ロス」)を回収したとしても、それを飢餓に苦しむ人たちに送り届けることは出来ません。

そこで、食料問題の解決策として基本的には大きく2つの対応策が考えられます。

1つ目は、各途上国での地産地消です。

今は、植物工場でも一部の野菜や果物が作れるので、こうした技術を更に改善していけば、これまでは産地として適していなかった地域でも食料の生産が出来るようになるのです。

2つ目は、全ての国による食品ロスの削減です。

これには大きく4つの対応策が考えられます。

1つ目は、賞味期限、あるいは消費期限を出来るだけ長くする取り組みです。

2つ目は、食品メーカーなどは需要予測をより正確にして出来るだけ余分な食材や食品を生産しないことです。

3つ目は、一般家庭やスーパー、外食などあらゆるところで、需要予測をより正確にして出来るだけ余分な食材や食品を購入しないことです。

4つ目は、スーパーやコンビニなどの販売店は、賞味期限、あるいは消費期限が近づいてきた食材や食品を積極的に割引きするなどして食品ロスにならないような工夫を凝らすことです。

 

なお、世界食料デーについては、日本国内においてはあまり知られていないように思います。

ですから、飢餓や食品ロスなどの食料問題について、日本各地で毎年10月16日にはイベントの開催などを通して啓発活動を展開するべきだと思います。


 
TrackBackURL : ボットからトラックバックURLを保護しています