2019年12月19日
アイデアよもやま話 No.4516 急増するトランクルーム!

8月6日(火)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で急増するトランクルームについて取り上げていたのでご紹介します。

 

ファミリーレストランは全国に約9700店舗ありますが、このファミレスに匹敵する規模の約9500店舗まで急拡大しているのがあります。

それはトランクルームです。

 

都内世田谷区の幹線道路を走ると、何やらガラス張りの建物がありました。

無数の扉らしなきものがあり、アパートのようにも見えます。

番組レポーターが中に入ってみると、ビル全体で600室あるといいます。

そのうちの1室を開けてもらうと、何も置かれていない5畳タイプの部屋になっています。

実はこの部屋、荷物を保管するためのトランクルームです。

案内人が次のようにおっしゃっています。

「引っ越し時の一時保管ですとか、法人の書類保管ですとか、そういった利用が多くいらっしゃいますね。」

 

24時間、空調が管理されていて、荷物の長期保管も可能です。

全国に64店舗と出店を加速させているQuraz(キュラーズ)、7月にオープンしたこのトランクルームも元々は外車のディーラーでした。

実は今、トランクルームの数が増えています。

特に都内への出店が多く、昨年オープンした約350店のうち約3割に上ります。

地価の高騰で居住面積が狭くなってきている都心では、収納スペースが確保しにくくなっているのが要因です。

街の人に聞いてみると、ある中年らしき男性は次のようにおっしゃっています。

「クリスマスツリーとか、通年で使わないじゃないですか。」

「そういったものを収納したりとか。」

「最近多く見ますよね。」

 

また別の初老らしき男性は次のようにおっしゃっています。

「遺品の整理をする前にちょっとだけ使ったことがありますね。」

 

トランクルームの市場は昨年約590億円と過去最高、2025年には1000億円を超えるとも言われています。

こうした市場を勝ち抜こうとキュラーズは新たなサービスを始めています。

引っ越しを控え、荷物を一時的に預けるという東京都練馬区に住む女子大学生のKさん、そこへやって来たのはキュラーズのクルマ、無料で荷物をトランクルームへ運ぶサービス(1人1回のみ)です。

これにより、クルマを持たない人の利用が増えたといいます。

Kさんが契約したのは0.7畳で月額1万200円(税別)の部屋です。

Kさんは次のようにおっしゃっています。

「レンタカーを借りて運ぶのも中々大変だし、荷物を運んでもらえるのは大きかったです。」

 

アクセスし易い立地とサービスで、競合が増えるトランクルーム市場を狙います。

キュラーズ マーケティング部の池田 大和さんは次のようにおっしゃっています。

「2023年までに100店舗体制を目指して出店を進めていくと。」

「(お客に)近い立地への出店を増やしていくことで、そういった潜在需要の取り込みを図っていきたい。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

実は10年ほど前に、自宅近くを散歩している時にトランクルームを初めて見かけました。

その時は、トランクルームなんて需要があるのだろうかと思っていました。

ところが、私の住んでいる横浜市内でも、最近は道路沿いにトランクルームをちらほら見かけるようになりました。

月々1万円単位のお金を払ってまでも外のトランクルームを借りるサービスの需要が増えているということは、それだけ購入した品々が増えているとも言えるし、従来よりも狭い間取りの建物に住んでいる人たちが増えているとも言えます。

 

いずれにしても、トランクルームに限らず、世の中の需要を先取りしていろいろなサービスが次々に誕生するのが世の常です。

ちなみに、私が太極拳をするために毎週出かけている横浜中華街では、タピオカブームによって、タピオカ販売ショップが瞬く間に雨後の竹の子のごとく増えています。

こうした光景を見るたびに、“需要のあるところ、供給が生まれる”ことを実感します。


 
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