2019年11月15日
アイデアよもやま話 No.4487 ビジネスの世界でも活用されるVR!

前回は、仮想空間に立体的な作品を描くVRアートについてご紹介しましたが、今回は7月12日(金)放送の「鳥羽慎一モーニングショー」(テレビ朝日)を通して、ビジネスの世界でも活用されるVR(バーチャルリアリティ 仮想現実)についてご紹介します。

 

VRは近年アートの世界だけでなく、私たちの生活や医療の現場にも使われ始めているのです。

 

VRにより、不動産会社の店舗にいて、自分の探したい家などの部屋の奥行や日当たりなどが一目で分かる“内見”が出来るのです。

VRの映像を見ながら、クリックしていくと、まさに自分がその家に入って行って、キッチンなどいろいろな部屋の状況を確認することが出来るのです。

将来的には、自分の家にある家具などの配置をシミュレーションすることも出来るようになるのではないかといいます。

更に、テレビ朝日コメンテーターの玉川 徹さんは次のようにおっしゃっています。

「VRに関しては、便利というレベルで止まらないですよね。」

「今は(ゴーグルを使って)こうやって見ているし、(ヘッドセットを使って)耳で聴いているんですけど、(映像や音声を)脳に直接送れるようになる研究が進んでいますから、そうしたらVRが作った世界の中に実際にそこで生活するようなことすら出来るようになるんですよ。」

「脳に直接働きかけるような機械をつけるかたちになる。」

「だからヘッドセットみたいなものじゃないですか、つけるとしても。」

 

一方、医療現場でもVRは使われています。

実際に患者さんのCTスキャンの画像をCG(コンピューターグラフィックス)でVR化し、手術のシミュレーションを医師同士で出来るのです。

一方向しか見られない患部に対して、回転させたりすることが出来るので、患部の状態を正確に把握出来るのです。

ですから、VRの世界でまずシミュレーションして、それを実際の手術で適用させることが出来るのです。

玉川さんは次のようにおっしゃっています。

「AR、拡張現実(参照:No.4224 ちょっと一休み その681 『仮想技術が新たな産業革命をもたらす!?』)というのがあって、ポケモンGOみたいなもの。」

「実際の世界にポケモンがいるように見える。」

「だから、これは飽くまで事前シミュレーションですけど、実際の手術の時にゴーグルをつけて、ポケモンGOみたいなものが内臓のところに出てくるわけですよ。」

「だから、例えばこの血管のここからここまではがんですよとかね。」

「それから、ここはどれくらい切ったらいいというような情報が出て来たリとかね。」

「そうしたら、実際に手術をした時に役立つわけですね。」

 

若い医師が手術の現場を見たとしても、手術する医師は一人で、後ろから見てもどこを切っているのか分からないのですが、このシミュレーターだと鮮明に分かるのです。

こうした医療技術のへのVRの応用の伸びしろについて、玉川さんは次のようにおっしゃっています。

「今は飽くまで(若手医師の)練習じゃないですか。」

「実践にそれが投入されていくと、手術のメスをどんどん減らせていく。」

「ましてや、今度手でもやらないから、ダビンチ(参照:アイデアよもやま話 No.1511 今こそ求められるシステム思考型人材!」みたいなものでやるようになれば、もっと更に・・・」

 

VRが医療ロボットへなんていうかたちになっていく可能性もあるということです。

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

番組を通して感じるのは、VR、あるいはARといったテクノロジーをうまく活用することによって、様々な業界の生産性を一挙に高めることが出来るということです。

大きく分けると、人材の育成と実務での活用です。

人材育成については、これまでの単なる講義やテストから、現実の実務を過去の事例に基づいた様々なシミュレーションをすることで実践的なスキルを効率的に習得出来ます。

また実務での活用については、アイデアよもやま話 No.4142 複合現実(MR)で働き方改革!?でお伝えしたような現場で作業マニュアルを確認したり、熟練作業者から遠隔でアドバイスを受けられたりするシステムがあります。

こうしたシステムの活用が進んでいくと、やがてAIとロボット、IoTなどの組み合わせにより、ほとんどの作業がAIやロボットに置き換わっていくことも夢ではないと思います。


 
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