5月8日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で企業の研究開発費ランキングについて取り上げていたのでご紹介します。
トヨタ自動車が売上高30兆円を突破したということですが、一定のシェアと収益力が重要なのは1兆円以上の研究開発費を維持したいというところにあると、番組コメンテーターでみずほ総研エグゼクティブエコノミストの高田
創さんは指摘しています。
さて、企業の研究開発費ランキング(2018年)は以下の通りです。(出典:Strategy&)
1位 アマゾン 2兆4882億円
2位 グーグル(アルファベット) 1兆7847億円
3位 フォルクスワーゲン 1兆7349億円
4位 サムスン 1兆6841億円
5位 インテル 1兆4407億円
6位 マイクロソフト 1兆3521億円
7位 アップル 1兆2739億円
8位 ロシュ 1兆1884億円
9位 ジョンソン&ジョンソン 1兆1609億円
10位 メルク&カンパニー 1兆1228億円
11位 トヨタ自動車 1兆1022億円
なお、トヨタの場合は関連会社があるので、それを含めると多分フォルクスワーゲンくらいまで来ると指摘しております。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
こうして、企業の研究開発費ランキングを見てみると、世界的に活躍し、成長を続ける企業がランキングが上位にあること、そしてこれらの企業群の所属する業界そのもののほとんどが成長過程にあることが分かります。
一言に言えば、AIやロボット、IoTなどのIT業界です。
IT業界以外から出発した企業もITとの関連で大幅に研究開発費を増やしていることは容易に想像されます。
なお、このランキングで目立つ日本企業は唯一トヨタ自動車であることは気になるところです。
今後の世界での企業競争力を考えると、せめて日本企業の3社くらいはトップテンに入って欲しいと思います。
ちなみに国別の研究開発費の国際比較についてネット検索した結果は以下の通りです。(詳細はこちらを参照)
1位 アメリカ 51.1兆円 2016年
2位 中国 45.2兆円
3位 日本 18.4兆円
4位 ドイツ 11.9兆円
5位 韓国 8.0兆円
6位 フランス 6.2兆円
7位 イギリス 4.7兆円
また、世界の名目GDP国別ランキング(IMF)についてネット検索した結果は以下の通りです。(詳細はこちらを参照)
単位:100万USドル 2018年
1位 アメリカ 20,494,050
2位 中国 13,407,398
3位 日本 4,971,929
4位 ドイツ 4,000,386
5位 イギリス 2,828,644
6位 フランス 2,775,252
7位 インド 2,716,746
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12位 韓国 1,619,424
こうして、国別の研究開発費の国際比較、および世界の名目GDP国別ランキングを並べてみると、両者はほぼ比例しています。
また、研究開発費の順位はGDPの順位に多少先行して上がっていくと思われます。
このことは、逆に言えば、研究開発費の順位が落ちることは、いずれGDPの順位も落ちていくことが予想されるということになります。
こうした観点からすると、今日韓関係でもめている韓国のGDPの順位は12位ですが、研究開発費の順位は5位なので、あなどれない存在ということになります。