4月10日(水)付け毎日新聞のネットニュース(こちらを参照)でウランのネット売買について取り上げていたのでご紹介します。
高性能爆薬の四硝酸エリスリトール(ETN)を製造・所持したとして火薬類取締法違反(無許可製造など)容疑で書類送検された東京都内在住の男子高校生(16歳)が、インターネットのオークションサイトでウランが売買されていた事件に関与していた疑いがあることが捜査関係者への取材で明らかになりました。
警視庁は原子炉等規制法違反容疑を視野に捜査しています。
捜査関係者によると、男子生徒の関与が疑われているのは、オークションサイトの「ヤフオク!」に「ウラン99.9%」などと称した放射性物質が出品されていた事件です。
物質は劣化ウランや天然ウランと鑑定されており、警視庁が同容疑で出品者の男性から事情を聴いています。
男子生徒はこの物質を落札していた疑いがあるといいます。
男子生徒が自ら天然の鉱石をウラン精鉱(イエローケーキ)に精製し、オークションに出品していたことも確認されているといいます。
男子生徒は昨年8月19〜20日、自宅でENTを含む結晶約2.4gを製造したなどとして、4月8日に書類送検されました。
以上、記事の内容をご紹介してきました。
そもそも「ウラン99.9%」などと称した放射性物質が簡単に手に入り、しかもネット上で売買されている現状に驚きです。
もし、核兵器の主要な原料となるウランがISなどのテロリスト集団の手に渡り、核兵器が完成された場合を想定すると、世界は大変危機的な状況に陥ります。
しかも、今回の事件では男子高校生が関与していたというのです。
こうした状況から容易に想像されるのは、拳銃なども闇サイトなどで売買されているのではないかということです。
ではウランや拳銃などのネットを介した拡散のリスク対応策としてどのようなものが考えられるでしょうか。
以下に思い付くままに挙げてみました。
・AIなどを駆使したネット上のパトロール
・ウランや拳銃などの危険物を出品しただけで処罰の対象とすること
・ウランや拳銃などの危険物の売買が確認出来た場合には、売り手と買い手の両者が重い罪に問われること
いずれにしてもネット社会は、世界中の人たちが時間や空間を超えて容易にコミュニケーションを取れる状況を作り出しています。
そこから新しい出会いやモノやサービスの売買の場が格段に広がっています。
こうした状況においては様々なメリットとディメリットが生じてきます。
そしてディメリットは放置しておけば、どんどん拡散していき、社会を混乱や危険な状態に陥れるリスクが高まります。
ですから、国やネット関連のサービスプロバイダーにはこうしたリスクを早期に発見し、素早い対抗策を検討・実施することが求められるのです。
今回ご紹介したウランのネット上の売買などはその最たるものと言えます。