2019年08月23日
アイデアよもやま話 No.4415 光を使ったCO2の変換!

これまでアイデアよもやま話 No.3709 佐賀県で進む画期的な取り組み その1 日本初の清掃工場で発生するCO2を回収・活用する取り組み!アイデアよもやま話 No.3799 アンモニアがCO2削減の切り札に その1 アンモニアによる火力発電!でCO2排出量の削減、あるいはCO2の活用事例についてお伝えしてきました。

そうした中、4月14日(日)放送の「未来の起源」(TBSテレビ)で光を使ったCO2の変換について取り上げていたのでご紹介します。

 

中央大学大学院の理工学研究科 張研究室所属の阿部 叶さん(24歳)はここで将来の環境問題を解決するために光を使ったCO2の変換に関する研究を行っています。

 

地球温暖化の原因とも言われているCO2、それを有効なものに変えるためには高温高圧など特別な環境が必要でした。

しかし、阿部さんたちの研究では、紫外線を当てるだけでCO2を変換するのが特徴だといいます。

使用しているのはオルトフェニレンジアミンという物質です。

光を当てるとCO2と反応して医薬品や調味料に使われているカルボン酸への変換に成功したのです。

工場でこの技術が使用されれば、CO2を減らしながら有益なものが作れると期待されています。

 

なお研究の原動力について、阿部さんは次のようにおっしゃっています。

「実験をしていて、少しでも面白い実験成果が出れば、社会の役にも立てると思っているので、努力して来て良かったと思えるので、その喜びを原動力に頑張っています。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

オルトフェニレンジアミンという物質を使用すれば、光を当てるだけでCO2と反応して医薬品や調味料に使われているカルボン酸への変換に成功したことは大変な朗報と言えます。

 

地球温暖化の根本的な対策はCO2排出量ゼロに向けての削減の推進です。

しかし、短期間でCO2排出量ゼロを実現することは適いません。

ですから、CO2排出量ゼロが実現するまで当分の間は、冒頭でご紹介したアンモニアの活用によるCO2排出量の削減、あるいは今回ご紹介したオルトフェニレンジアミンによるCO2のカルボン酸への変換など排出されたCO2の活用が求められるのです。


 
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