2019年08月18日
No.4410 ちょっと一休み その682 『渋野選手の強さの秘密 “ 笑顔”!』

これまで笑いの効用についてはNo.662 笑いの力!などで何度となくお伝えしてきました。

そうした中、8月10日(土)放送の「まるっと!サタデー」(TBSテレビ)で渋野日向子選手(20歳)の強さの秘密が“ 笑顔”であると伝えていたのでご紹介します。 

 

全英女子オープンで日本人として42年ぶりに海外メジャーを制覇した渋野選手はいつも笑顔で、その笑顔は世界を魅了し、海外メディアは“スマイルシンデレラ”と称賛しました。

 

渋野選手本人も強さの秘訣と語った“笑顔”、その反響は意外なところにもありました。

渋野選手の活躍で、今問い合わせが殺到しているのが“笑顔トレーニング”です。

印象を良くするための講習を行う「M.snow Productions」では、渋野選手が全英女子オープンで優勝して以降、問い合わせが5倍にも増えたといいます。

印象評論家で亜細亜大学教授でもある重太 みゆき先生は渋野選手の笑顔について次のようにおっしゃっています。

「渋野選手の笑顔は本当に100点満点で、三日月のような目、ほっぺたが上がる、ほうれい線が三角形になって、上の歯が出る、顎がクっと出て、気だるさを感じさせない、エネルギッシュな笑顔、パーフェクトスマイルです。」

 

重太先生によれば、完璧な笑顔のポイントは以下の3つです。

・三日月型の目

・盛り上がった頬

・上の歯をしっかり見せること

 

こうした笑顔をすることで、相手から信用され易くなったり、自らが健康になるなど、様々な効果があるといいます。

重太先生は次のようにおっしゃっています。

「(渋野選手のように)これだけ思いっきり笑ってくれていると、その人を見て自分も笑顔になっちゃうんですよね。」

「笑顔の人を見たお蔭で自分が笑って幸せになった。」

「だから、相当な世界中の人に(渋野選手は)感謝されていると思いますね。」

 

重太先生の“スマイルトレーニング”は多くの企業で導入されております。

例えば埼玉トヨペット株式会社では、従業員が“スマイルトレーニング”を受けた後、売り上げ台数が大幅に増えたといいます。

では実際の“スマイルトレーニング”ですが、まずは頬の肉が持ち上がるほど、口角を上げ、上の歯だけをしっかり見せます。

渋野選手になり切って、“いいお天気ですね”とか“わぁいいですね”って上の歯をクっと出されると“いいコミュニケーションを取りたい”と思ってくれているように思われるので、クッと(口角を)上げるということが大事。

 

頬と口角を持ち上げたら、目が三日月型になるように意識します。

「この筋肉、ほっぺたの上の筋肉をクックックと動かすとお月様のような目になるんです。」

 

“スマイルシンデレラ”、渋野選手の歴史的快挙で脚光を浴びた笑顔、その笑顔の原点について、母、伸子さんは次のようにおっしゃっています。

「小さい頃から(ゴルフを)習っている先生も“笑顔で回った方がいいよ”って言って下さっていたので、日々態度が悪かったりという時には叱っていただきながら、ちゃんと笑顔でというのは、そういう時にも伝えて来たような気がしますし、今でも笑顔でというのは毎回試合の朝には“今日も笑顔で”とメッセージを送るんですけど、(返事は)絵文字が来るくらいです。」

「あっさりした感じですけれども。」

 

そんな母親からのアドバイスに渋野選手は次のようにおっしゃっています。

「今までラウンド中にスコアを落とすと喜怒哀楽が出ていたのは、そこはちゃんと言われましたし、“笑顔の方がいいよ、笑顔の方が可愛いよ”とはすごく言ってくれたので、その教えもあったりとか・・・」

 

笑顔を武器に活躍する渋野選手、彼女の活躍に勇気づけられる人が地元にいました。

昨年7月の西日本豪雨、渋野選手のプロテスト直前に地元、岡山・東区が被災し、行きつけの駄菓子屋さんも被害を受けました。

渋野選手は、この駄菓子屋さんをはじめ地元に支えられたからこそ、成長出来たといいます。

渋野選手は次のようにおっしゃっています。

「(西日本豪雨と)プロテストは同じ月にあったので、それでも“プロテスト受かって頑張ってくれ”と言われたのがすごくうれしかったので、本当に自分は結果を出して皆さんに恩返ししたいなと思って・・・」

 

昨年7月、プロテストに合格してからわずか1年で世界の頂点をつかんだ渋野選手、“パーフェクトスマイル”を武器に8月10日も凱旋試合に臨みます。

 

笑顔とスポーツの関係を研究している東海大学の高妻 容一教授は、笑顔の効果について以下のデータを示しています。(詳細はアイデアよもやま話 No.2890 スポーツにおける”笑顔”の効果!を参照

・笑顔で100m走ると、13人中7人のタイムが向上(平均−0.18秒)

・笑顔でピッチングすると、13人中9人の球速が向上(平均12kmアップ)

 

また笑顔でパフォーマンスが向上する理由について、笑顔でリラックスしていると呼吸が安定して筋肉も硬直しないでプレー出来るといいます。

しかし注意点もあります。

試合の時だけ笑顔になる“作り笑い”では効果が薄いといいます。

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

あちこちのテレビ番組に出ている渋野選手の笑顔を見ていると、確かにこちらまで何となく和んだ気持ちになってきます。

ですから、重太先生もおっしゃっているように、渋野選手の笑顔は世界中の多くの人たちを和ませていると思います。

また、笑顔の人と接していると、相手に対する警戒感も薄れてきます。

ですから、笑顔は本人の気持ちをリラックスさせて、最も力を発揮させる状態にするだけでなく、コミュニケーションを取るうえでの最大の武器になり得るのです。

実際に、こうした笑顔の効用は、番組でも伝えているようにスポーツやビジネスの現場においても定量的に確認されています。

 

そして、この笑顔は、“スマイルトレーニング”により誰でも手に入れることが出来るといいます。

ですから、世界中のより多くの人たちが日頃から笑顔を意識して、笑顔になっていることにより、ギスギスしていない穏やかな社会に近づくことが出来るのです。

ただし、“作り笑い”では効果が薄いといいますから、心を込めた笑顔を心がけることが大切なのです。


 
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