2019年08月13日
アイデアよもやま話 No.4406 災害時も3日間暮らせる家!

4月11日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で災害時も3日間暮らせる家について取り上げていたのでご紹介します。 

 

平成は多くの災害が起こった時代でした。

この経験を糧にパナソニックホームズは、災害時でも3日間暮らせる家を発表しました。

防災を意識したパナソニックホームズの住宅はその骨格に特徴がありました。

直径およそ4m、重さがおよそ1トンの鉄球をぶつけ、強度をアピールしました。

この骨格は阪神淡路大震災の4.3倍、東日本大震災の1.8倍の規模の地震でも倒壊しないとしています。

更に住宅と電気機器をインターネットでつなぐ仕組み、「ホームX」を導入しています。

大雨、洪水警報が出ると自動で閉まり、停電に備えて蓄電池(バッテリー)への充電を始めます。

他にも3日分の飲み水が確保出来る貯水タンクが備わっています。

今後はこのシステムを集合住宅にも応用していくとしています。

番組コメンテーターで大阪大学の安田 洋祐准教授は次のようにおっしゃっています。

「(災害に強い家づくりは常に重要なテーマですが、)特に防災住宅の肝は蓄電池じゃないかと思うんですね。」

「僕が住んでいる大阪でも昨年夏、台風21号で大勢のお宅が停電で苦しんだ。」

「その時、何日間かこの電気があれば、だいぶ状況は違っていたのかなと。」

「この蓄電池の場合は、作れば作るほど単価が下がる。」

「先ほど別のニュースでテスラの車載電池の投資が延期になってしまった残念なニュースがありましたけど、テスラに蓄電池を提供しているパナソニックさんがこういった防災住宅だったりとか、他の部分でどんどん蓄電池を普及していくと単価も下がる、単価が下がればまた需要も増えるというかたちの好循環が生まれていけば、どんどん暮らし易い社会になっていくんじゃないかなという気がしますけどね。」

「(電力の分散化は重要なテーマではという指摘に対して、)(蓄電池の普及はこのテーマの解決に)つながりますね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

以前、No.4140 ちょっと一休み その667 『台風24号を経験して思ったこと』で私の実家での台風による停電時の体験についてお伝えしました、

勿論照明や電子レンジが使えなくなってしまうことも大変困りますが、停電が長引くと心配になることの一つが冷蔵庫の中の食品の扱いです。

こうしたことを考えると、今回ご紹介した集合住宅も含めた一般家庭用の蓄電池の設置の必要性です。

 

ところが、蓄電池はまだまだ高額で3日分も暮らせるような容量の蓄電池を導入するとなると、とても手が出ません。

でななぜ蓄電池が高いかというと需要がそれほどなく、大量生産出来ないので割り高になってしまうのです。

私はエネルギー関連の展示会によく行きますが、蓄電池関連メーカーのブースでいつも質問するのは、大量生産した場合の価格についてです。

するとその答えは、大方半額くらいになるといいます。

 

そこで、蓄電池を普及させるための対応策の1つとして考えられるのが、蓄電池の販売会社による、一定の販売台数を前提とした低価格販売です。

例えば、現在10kwhの蓄電池の販売価格が300万円として、1000人の購入希望者が集まれば、150万円になるというようなシステムです。

既にこうした販売システムはネット上で導入されているので、是非メーカーにはこうした販売方法を検討していただきたいと思います。

蓄電池におけるこうした販売システムが実現すれば、是非私も前向きに検討したいと思います。

 

なお、こうした販売方法は、蓄電池のように需要が少なく大量生産が出来ず、一方で価格次第である程度の購入希望者が見込まれるような商品に対してはかなり有効だと思われます。

 

さて、地震大国、日本においては、パナソニックホームズが取り組み始めた“災害時でも3日間暮らせる家”のような事業展開はとても望ましいと思います。

また、こうした事業は太陽光など自然エネルギーを活用した発電と組み合わせることにより、持続可能な社会の実現にもつながります。

ですから、販売会社におかれましては、こうした“持続可能な家”をより多くの人たちが購入し易いような価格設定をしていただきたいと思います。


 
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