2019年06月20日
アイデアよもやま話 No.4360 画期的な次世代型スマホレジ!

前回は電子タグによる食品ロスの削減についてご消化しましたが、今回は2月13日(水)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)を通して次世代型スマホレジについてご紹介します。 

 

自分のスマホがレジになるという次世代型スマホレジ、アプリを起動したら買い物スタートです。

カメラが起動して、スキャン可能な状態になります。

そして買いたい商品をスキャンしたら、そのまま買い物カゴに入れます。

バーコードをカメラにかざすと、レジを通したかのように金額が表示されます。

ラベルのないバラ売りのお惣菜などは値札のバーコードをスキャンして個数を設定します。

そして会計はアプリからQRコードを出してセルフレジで支払いします。

 

ただし、万引き対策として、スマホのカメラで買い物カゴの中を撮影してスキャンした商品が入っているかを確認出来るようにする予定といいます。

 

この次世代型スマホレジ「ショップアンドゴー(Shop&Go)」の開発者である株式会社寺岡精工 リテイル事業部の佐々木 和哉さんは次のようにおっしゃっています。

「買いたいモノをメモしておいて、10時の開店と同時に駆け込んで、最短経路でかき集めたら一目散にレジに駆け込んで会計する。」

「ですから、もっとゆっくり選びたいな、でも並びたくないよね。」

「ではどうすればいいのかなというので「ショップアンドゴー」を考え出しました。

 

自分のスマホでレジを済ませることで、レジ待ちの時間が短縮出来そうです。

通常、レジで行うバーコードのスキャンも買い物で商品を選んでいる時に組み込んでしまうことでレジでは支払いをするだけということになれば、レジで行列にはならないのではないかということです。

また、ついつい買い過ぎてしまうことがありますが、商品を買うごとに総額がアプリ上に表示されるので予算内に抑えられるというメリットもあります。

なお、「ショップアンドゴー」は3月18日よりサービス開始予定といいます。(詳細はこちらを参照、動画はこちらを参照)

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

最近、スーパーに限らず普通のお店でもセルフレジの導入が徐々に普及しつつあります。

そうした中、今回ご紹介した「ショップアンドゴー」はスーパーでの買い物を速く済ますための取り組みとしてはとても画期的だと思います。

レジでは支払いをするだけになるので、レジをすぐに済ませることが出来ます。

 

しかし、課題が2つあると思います。

一つ目は、これまでスーパーのレジ係がやっていたバーコードのスキャンを買い物客が自らやるということです。

例えば、買うつもりで買い物かごに入れた商品をやっぱり買わないことにするなどを想定した場合、これまでならその商品を棚に戻すだけで済んだのに、スマホでそうした操作をする必要があります。

また買い物の途中でスマホの操作が分からなくなってしまった場合などを考えるとこうしたサービスの使用をちょっと躊躇してしまいます。

ですから、操作方法が分からなくなった場合のサポート体制を完備しておくことが必要です。

 

こうしたことから、「ショップアンドゴー」のような新しいサービスの普及に向けては、暫くの間は既存のレジ、あるいはセルフレジとの併用が必要です。

また、こうしたサービスはお店全体の生産性向上につながるのですから、「ショップアンドゴー」の利用者にはポイント還元などのメリットがあるようにすべきだと思います。

 

さて、何か月か前から、私がたまに行くパン屋さんでは、購入するパンを載せたトレイをセンサー付きカメラの下に置くと、個々の商品を識別し、支払い料金も自動で表示してくれます。

そして、買い物客はその隣にあるセルフレジで支払います。

このシステムに慣れるまではちょっと手惑いましたが、今ではすっかり慣れてしまいました。

こうしたサービスを考えると、2つ目の課題は個々の商品のバーコードのスキャン作業を自動化することです。

ちなみに、No.565 そろそろPOSにこんな機能があっても!でご紹介したようなレジがあれば、レジ係も買い物客も手を煩わす必要がなくなるので高齢者に限らず誰でもこうしたサービスはすぐにでも受け入れられるはずです。

 

ということで、スーパーなどでの買い物プロセスはまだまだ発展途上で、私たち買い物客が望むような、どこに買いたい商品があるかをすぐに分かったり、買い物を速く済ませるところまでの道のりは遠いように感じます。


 
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