2019年05月02日
アイデアよもやま話 No.4318 既に再エネは原発より低コストに!

前回、今後のエネルギー政策のあり方についてお伝えしました。

そうした中、1月11日(金)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で電力コストの比較について取り上げていたのでご紹介します。

 

番組コメンテーターでモルガン・スタンレーMUFG証券シニアアドバイザーのロバート・A・フェルドマンさんは次のようにおっしゃっています。

「(日立がイギリスでの原発建設計画を凍結する方向だというニュースを受けて、日立株が9%上昇したことについて、)このイギリスのプロジェクトに加えて、より深い意味が資料で分かっているということだと思います。」

「どういうことかというと、原発は高いということが資料で分かっていることではないかと思いますね。」

「アメリカのエネルギー情報局が昨年3月に出したものですけども、1kw/hの発電コストの比較で原発は9.72円で、確かに洋上風力の13.45円より安いんですけども、6.38円の太陽光、5.21円の天然ガス、5.18円の陸上風力、4.65円の地熱より高いんですね。」

「すなわち原発は安いということではないということがポイントですね。」

「日本の政策を練り直してもおかしくないという数字ではないかと思いますね。」

 

以上、番組の内容をご紹介してきました。

 

福島第一原発事故の発生までは、原発コストは最も安く、しかも“安全神話”もあって、原発こそこれからの電力であるということが常識として定着していました。

ところが、この事故後には一転して、原発コストは事故発生時の影響の大きさ、あるいは原発コストは安全対策や廃炉コストなどで今後とも増加傾向にあり、一方で太陽光などの再生可能エネルギー発電は今後低コスト傾向にあると言われ始めました。

 

今回ご紹介した、アメリカのエネルギー情報局による調査結果はまさにこうした現状を反映しているのです。

更に、前回お伝えしたように、今現在も原発コストは増え続けているのです。

ちなみに、関西電力、四国電力、九州電力は原発施設のテロ対策遅れが報じられ、その影響で各電力会社の4月24日の株価の終値はいずれも大きく下落し、年初来安値を更新しました。

ですから、日本の政府もこうした現状を踏まえて、今後のエネルギー政策の方針を検討していただきたいと思います。


 
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