3月20日(水)放送の「おはよう日本」(NHK総合テレビ)で小惑星「リュウグウ」で水の存在が確認されたことについて取り上げていたのでご紹介します。
日本の小惑星探査機「はやぶさ2」が探査を続けている小惑星「リュウグウ」について、JAXA(宇宙航空研究開発機構)などの研究チームは、これまでの観測の結果、岩石に取り込まれた結果で水が存在することを確認したと発表しました。
JAXAと東京大学や名古屋大学、愛知大学などでつくる研究チームが2ヵ月にわたって、「はやぶさ2」から「リュウグウ」の表面に赤外線を照射して岩石の組成を調査してきました。
その結果、岩石の中に水の成分が存在する時に、特徴的に現れる反応が出たということです。
会津大学の北里 宏平准教授は次のようにおっしゃっています。
「「リュウグウ」には含水鉱物が存在するという確かな証拠を得ることが出来ました。」
水は液体や氷の状態ではなく、岩石に取り込まれるかたちで存在しているということで、こうした岩石は含水鉱物と呼ばれ、研究チームは、「リュウグウ」の表面には含水鉱物のかたちで水があることを確認したと発表しました。
「はやぶさ2」は今年2月に「リュウグウ」に着陸し、岩石の採取に成功したと見られていて、生命に必要な水や有機物がどこからもたらされたか解明する手掛かりになります。
この他、「リュウグウ」は天体どうしの衝突で出来た破片が再び集まって誕生したことも分かって来たということです。
おおもととなったのは、火星と木星の間の小惑星帯にある小惑星「ポラナ」か「オイラリア」の可能性が高いということです。
こうした成果は、アメリカの科学誌「サイエンス」の電子版に3月20日に掲載されました。
以上、番組の内容をご紹介してきました。
これまで地球の水の存在について、その起源は明らかではありませんでした。
ところが、今回「はやぶさ2」によって「リュウグウ」の表面に含水鉱物の存在が確認出来たことにより、その起源が明らかになったのです。
そして水に限らずあらゆる地球上に存在する物質の起源も今後こうした惑星探査によりいずれ明らかになる可能性を秘めていると思われます。
ここで思い出されるのは、アイデアは既存の要素の組み合わせであるという言葉です。
アイデアに限らず、物質、あるいは大小と問わず、惑星の生成もはじめは物質同士の衝突を繰り返しながら、やがて小惑星が誕生し、その小惑星が同様に衝突を繰り返しながら、衝突で出来た破片が再び集まって、その中からやがて大きな惑星も誕生するというプロセスで、現在の宇宙は構成されているというわけです。
さて、宇宙は一瞬のビッグバンにより誕生したといいますが、考えてみれば、ヒトが生まれるのも卵子と精子というとても小さな物質の結合がきっかけです。
この小さな物質の結合から幼児の細胞が生まれ、栄養分を吸収し、やがて大人へと成長すし、寿命が尽きれば死を迎えるのです。
同時に、人類を含めた地球上のあらゆる生物も宇宙の誕生以降の度重なる惑星の衝突の過程で出来た惑星や隕石の中のごく一部で構成された物質から成り立っているわけです。
ですから、私たち一人ひとりの細胞は宇宙とつながっていると言えます。
また、宇宙をヒトの一生になぞらえれば、何かのきっかけで起きたビッグバンも外からの何らかの働きかけによって成長し、やがて寿命を迎えれば宇宙も死を迎えるという仮説が成り立ちます。
また、ビッグバンを起こさせた“何か”こそ根源的な創造主と言えると思います。
このように考えると、この創造主こそ絶対的な宗教の対象として崇めてもいいのではないかと思うのです。