昨年11月7日(水)放送の「おはよう日本」(NHK総合テレビ)で音に情報を乗せて送る最新の通信技術について取り上げていたのでご紹介します。
2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向け、聴覚障害者や外国人の観戦者にも避難誘導が出来る仕組みを整備しようと、昨年11月6日、東京・調布市の体育館、武蔵野の森
総合スポーツプラザで音に情報を乗せて送る最新の通信技術を使った実証実験が行われました。
地震で停電や火災が発生し、インターネットなどが使えなくなったという想定で、「音響通信」と呼ばれる最新技術を使い、200人余りの観客の避難誘導が行われました。
「音響通信」は音に情報を乗せて送り、スマホの専用アプリなどで受信することで画像や文字情報を表示するものです。
スピーカーの音で情報が送られると、観客のスマホに災害情報や避難経路などが表示されていました。
情報は英語や中国語などでも表示出来るといいます。
総務省情報通信政策課の飯倉 主税調査官は次のようにおっしゃっています。
「「音響通信」だと電波が通じないところでも音声が出たり、文字も出たり、それによって避難誘導が円滑に行えるのではないかなと思っております。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
考えてみれば、音もエネルギーの一つです。
ですから音のエネルギーで情報を送ることも出来るわけです。
しかし、「音響通信」も“コロンブスの卵”みたいなもので素晴らしいアイデアだと思います。
もし、この音を送る技術が誰でも使用出来るのであれば、新たなコミュニケーション手段として、特に若い人たちの間で普及することは間違いないと思います。
勿論、災害などによる停電時にも有効な伝達手段として効果を発揮すると大いに期待出来ます。
この「音響通信」の実用化のきっかけは2020年開催の東京オリンピック・パラリンピックであるといいますから、これもこうしたビッグイベントから得られる二次的な成果だと思います。