2019年02月10日
No.4248 ちょっと一休み その685 『縄文人の真実とは その3 縄文人はどこからやって来たのか?』

No.4224 ちょっと一休み その681 『太陽の塔のメッセージとは!』で岡本 太郎さんによる太陽の塔の製作の背景には、縄文時代の人たちの荒々しい造形感覚とそのすさまじい生命力に圧倒されたことがあったとお伝えしました。

そして、私は縄文人たちにとても興味が湧いてきました。

そうした中、昨年11月26日(月)放送の「にっぽん歴史鑑定」(BS−TBS)で「どこから来た?縄文人の真実」をテーマに取り上げていました。

そこで8回にわたってご紹介します。

3回目は、縄文人はどこからやって来たのかについてです。

 

前回までお伝えしてきたように、驚きの社会生活を送っていた縄文人、彼らはどこからやって来たのでしょうか。

現代の日本人のDNAを調査した結果、縄文人の遺伝子を12%ほど受け継いでいることが分かっています。

そもそも我々ホモ・サピエンスが誕生したのは今から20万年ほど前、現在のアフリカあたりと言われています。

その後進化した彼らは6万年ほど前にアフリカを旅経つと世界中に広がり、各地で誕生していた他の人類とも交わり、様々な種族に分かれていきました。

そんな彼らが日本にやってきたのは4〜3万年前の旧石器時代です。

現在考えられている有力なルートは3つあります。

当時は氷河期で海面が今よりも100m以上低く、日本列島はユーラシア大陸とつながっていました。

人類はそこを歩いて、ある種族は今のロシア、サハリンの方から北海道に(北方ルート)、ある種族は朝鮮半島の方から九州北部に(東方ルート)、また船を使って海を渡り、東南アジアから南西諸島を経て九州南部にやって来た種族もいました(南方ルート)。

そうした種族の中、縄文人の特徴が東南アジア系の種族に近いことから、長い間縄文人のルーツは東南アジアからやって来た種族が中心だと考えられてきました。

ところが2017年、その説を覆す発見があったのです。

福島県三貫地貝塚から約3000年前の縄文人の奥歯が出土し、そのDNAが細かい部分まで解析出来たことから東南アジアの人々とは大きくかけ離れた遺伝子を持っていることが分かったのです。

 

これはいったいどういうことなのか、現在こんな説が立てられています。

縄文人は東南アジア系の種族が進化したのではなく、3つのルートの種族が日本列島の中で交わり、独自に進化した、アジアでも特異な種族だったのではないかというのです。

そのためか、縄文人は世界でも類を見ない、独特の顔をしていると見られているのです。

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

私も社会科の授業で、縄文人のルーツは南方系と習った記憶があります。

しかし、科学の進歩により、DNA鑑定から縄文人は東南アジア系の種族が進化したのではなく、3つのルートの種族が日本列島の中で交わり、独自に進化したのではないかというのです。

しかし、一方で現代の日本人のDNAを調査した結果、縄文人の遺伝子を12%ほど受け継いでいるといいます。

では残りの88%はどの種族の遺伝子を受け継いでいるのかがとても気になってきます。

また、誰しも自分のルーツがどこなのかも気になるところだと思います。

現在の技術ではこうしたことは分かるのですから、DNA鑑定による“ルーツ探し”もビジネスにすればかなりの引き合いがあるはずです。

 

いずれにしても、日本人の長い歴史を見ると、私たち、現代の日本人は単一の種族ではなく、多くの種族の遺伝子を受け継いでいるということが分かります。


 
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