昨年10月5日(木)放送の「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で世界初となる「IoTクレジットカード」について取り上げていたのでご紹介します。
ソフトバンクグループが発表したのが、世界初となる通信機能を持った「IoTクレジットカード」です。
アメリカのIT企業、ダイナミクス社とタッグを組んで開発しました。
サイズとか薄さはこれまでの普通のクレジットカードと変わりませんが、あまりインパクトのないデザインです。
右下の隅の白枠の部分が電子データになっていて、カードの種類などのカード情報が記載されており、その白枠の上の部分に2つの白くて丸いスイッチがあります。
これはインターネットからデータを取得して、このカード1枚で何枚ものカードに切り替えて使うことが出来るというカードなのです。
こうしてクレジットカードがネットにつながることで、私たちの生活はどう変わっていくのでしょうか。
右のスイッチを押すと、下の白枠の画面が変わって「CREDIT CARD」から「DEBIT CARD」というようにクレジットカードの種類の表示が変わります。
ですから1枚のカードで「CREDIT CARD」だけでなく「DEBIT CARD」としても使用出来るのです。
他にも銀行で使えるキャッシュカードにもなる他、スイッチを押して切り替えることでまたクレジットカードになります。
これ1枚で複数のカードの機能が使い回せるのです。
クレジットカードの発行枚数だけを見ても、国内だけで約2.7億枚、成人1人当たり2.6枚持っている計算です。
カードの機能をまとめ、管理し易くすることで利用者を広げる狙いです。
ソフトバンクグループ グローバル事業戦略本部の北原 秀文本部長は次のようにおっしゃっています。
「やっぱりスマートでいたいですね。」
「いろんなファンクション(機能)を持っているので、それ1枚で済むというのは、ある意味傍目で見てもスマートですね。」
またこのカード自体が通信出来るため、店舗から情報を取得すればクーポンになり、カード会社と通信すれば利用状況の確認も可能になるといいます。
更にネットを通じてQRコードを表示することで、現在スマホなどを使っているQR決済がこのカードで出来るようになるといいます。
2019年の実用化を目指すソフトバンク、こうしたカードからの通信収入以外にもある狙いがありました。
北原さんは次のようにおっしゃっています。
「購買の履歴やユーザーのアクティビティ(行動)とか、当然匿名性は担保するんですけど、ユーザーの情報を集めて新しいビジネスにまた更につなげていくと。」
こうした動きについて、番組コメンテーターでモルガン・スタンレーMUFG証券シニアアドバイザーのロバート・A・フェルドマンさんは次のようにおっしゃっています。
「ちょっと長い歴史を考えると、ある意味で「こういうことですよね」と思いますけども、60年前はメインフレームという大型コンピューターがありましたね。」
「それがデスクになって、パソコンになって、今度はスマホ、タブレットになって、ようやくカード1枚に乗るということです。」
「どういう機能が載るのかと、例えば会話機能、あるいは通訳機能、いずれそれが載って来るのかなと思う無限の楽しみだなと思いますが、短期的に実は海外投資家が日本のキャッシュレスの移り方は速いとようやく火がついていますね。」
「これは1両日質問が殺到されています。」
「多分ニュースがあって、今度消費税増税に関してどうのこうのと、(影響を緩和するための)キャッシュレスを進めようとするところに注目されて、そのニュースは海外に行ってなかったので、注目が上がっていますけども、こういう進歩もあるよということを伝えたいなと思いますね。」
以上、番組の内容をご紹介してきました。
私に限らず、多くの人たちは何枚ものクレジットカードを持ち歩き、これらを1枚にまとめられればと思っているはずです。
また既にスマホによるクレジットカード決済サービスは始まっています。
ですから、スマホによるクレジットカード決済サービスを既に利用している人にとっては今回ご紹介した「IoTクレジットカード」は不要でしょう。
しかし、一方でクレジットカードの延長線上で、スマホとは別にクレジットカードはクレジットカードとして物理的に1枚で管理したいというユーザー、あるいはガラケーのユーザーもいらっしゃると思います。
こうしたユーザーにとって「IoTクレジットカード」はとても便利だと思います。
ということで、私も「IoTクレジットカード」のサービスが開始されたら、利用を検討したいと思います。