2018年12月23日
No.4206 ちょっと一休み その678 『ゴーン日産自動車前会長騒動から見えてきたこと その2 ゴーン前会長の最終目標はブラジル大統領!?』

プロジェクト管理と日常生活 No.571 『今回のゴーン日産自動車前会長騒動にみる内部告発制度の重要性!』では内部告発制度の重要性についてお伝えしました。

そうした中、11月25日(日)放送の「報道プライムサンデー」(フジテレビ)でゴーン日産自動車前会長(以下、ゴーン前会長)の素顔について取り上げていました。

そこで番組を通して3回にわたって、私の思うところについてご紹介します。

2回目は、ゴーン前会長の最終目標についてです。

 

日産自動車(以下、日産)で高額の報酬を得ていたゴーン前会長らが今回の事件、すなわち有価証券報告書で報酬額を過少に申告していたことの動機は、日本の低い報酬が動機だったのでしょうか。

しかし、全く違う見方をしているジャーナリストがいます。

20年にわたり日産を取材してきた井上 久男さんはゴーン前会長の裏の顔について次のようにおっしゃっています。

「お金に対して非常に執着心が強くて、強欲というかケチなんですね。」

 

日産関係者によるとゴーン前会長はかつて「名誉は金で買える」とおっしゃっていたといいます。

そして井上さんは、ゴーン前会長には壮大な野望があったと指摘しています。

それはブラジル大統領になることで、井上さんは日産の複数の社員から聞いたといいます。

また、その裏付けとも取れるのが日産によるこれまでの数々のブラジルへの貢献です。

その一部は以下の通りです。

・2014年:南米初の生産工場建設で約1188億円の投資

・2016年:ブラジル・リオオリンピックでは、公式スポンサーとして250億円、自動車4200台の提供

ゴーン前会長は聖火ランナーとなり、ブラジル国内で目立つ存在となった       

       生産能力拡張で約240億円の投資

・2018年:7月、更に生産能力拡張で約45億円の投資を決定

 

こうしたブラジルへの貢献の結果、2400人の雇用が生まれたといいます。

 

以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。

 

そもそもゴーン前会長には、今回の事件は想定外であったと思います。

なぜならば、ゴーン前会長ほどの手腕のある経営者であれば、こうした事件につながるようなリスク対応策は当然考えていたからです。

しかし、今回はそこに甘さがあったということです。

その甘さの原因は次回お伝えする“権力の腐敗”にあると思われます。

 

さて、ゴーン前会長はお金に対して非常に執着心が強かったといいますが、番組を通して、そこにはブラジル大統領になるという野望があり、そのために出来るだけ選挙資金が必要であるということが理由の一つであることが分かりました。

 

もしゴーン前会長がブラジル大統領になれば、きっと優れた経営手腕を発揮してブラジルの国民に貢献出来ると期待出来ますが、残念ながらその野望は頓挫してしまう可能性が大きくなってしまいました。


 
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