8月18日(土)放送の「あの人に会いたい」(NHK総合テレビ)では作家の津本
陽さんを取り上げていました。
そこで、津本さんの指摘する日本人の長所と弱点についてお伝えします。
多くの歴史小説で知られる作家、津本
陽さん(2018年89歳没)は膨大な資料をもとに戦国時代の武将や剣豪、幕末の志士たちの人間像に迫りました。
その津本さんは次のようにおっしゃっています。
「日本は戦国時代と幕末と昭和の敗戦後ですね。」
「3つの大きな国運の発展期があったわけですけど、その3つの時期の歴史を調べますとね、だいたい日本人の長所と弱点が分かってくると思うんですよ。」
「長所はですね、自由競争になるとものすごく強いんです。」
「発展力があるんですよ。」
「ところが、組織化されると思考停止の状態になるんです。」
「今は刀を使う時代じゃないですけども、やはり男は心に刀を持つ気構えが必要だと思いますね。」
以上、番組の内容の一部をご紹介してきました。
津本さんの指摘する日本人の長所として、自由競争になるとものすごく強いとおっしゃっていますが、私は国家や自己の生存が危うくなるほどの困難に遭遇した時に日本人はその潜在能力を最大限に発揮すると思っています。
しかし、多少の困難に遭遇した程度では、“長い物には巻かれろ”で組織の一員として“思考停止”状態になり易い国民性を持っているのではないでしょうか。
そういう意味で、国家や企業などの組織のリーダーにとって求められるものの一つとして、組織全体に常に危機意識を持たせることがとても重要だと思います。
そのためには、長期的な視点で物事を把握し、津本さんが番組の中でおっしゃっていたように目的達成のためにはリスクを冒して困難に取り組む“勇気”を持つことも組織のリーダーには求められるのです。